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2009年7月30日 (木)

奄美への道

今回の日食観測ツアーには学生時代の友人と2人で申し込みました。最初は自前で切符を手配して奄美に行くことを計画していました。しかし、大手旅行会社による大量の航空券、乗船券の差し押さえのためか全く手配できずやむなく2倍の値段のツアーに申し込んだのです。
ツアーは船中2泊を含む5泊6日の日程で奄美大島での滞在はテントです。食事は朝食が3回だけ。テント周辺には商店など一切無し。現地の気候は昼間33度、朝方でも28度で湿度が高い亜熱帯気候という過酷なものです。そして22日に見られる皆既日食の継続時間は3分チョイ。そしてその瞬間に晴れている補償はなし。この条件でも高いお金払ってまで見に行く価値が皆既日食にはあると我々は信じて旅立ったのです。

7月18日(土) ツアー1日目
今回の奄美大島への日食ツアーは鹿児島港発着なので、まずは鹿児島を目指します。
鹿児島までの往路は電車乗り継ぎの旅です。鹿児島からはフェリーで奄美大島に渡ります。行程は以下の通りです。

06:10 自宅出発
 ↓ 電車 
07:29 新横浜発
 ↓ JR新幹線のぞみ7号
12:13 博多着
12:30 博多発
 ↓ JR特急リレーつばめ45号
14:13 新八代着
14:16 新八代発
 ↓ JR新幹線つばめ45号
15:03 鹿児島中央駅着
 ↓ 市営バス
15:40 ドルフィンポート
 ↓ ツアー受付手続き
17:00フェリー乗船
18:00鹿児島港出港
 ↓ フェリー クイーンコーラル8
19日5時奄美大島名瀬港へ
 ↓ ツアーバス
06:00太陽が丘総合運動公園着

ほぼ24時間の長旅です。

P50_20090718_072842 新横浜からのぞみに乗車です。
春先にさんざん大阪出張で乗りましたが、今日は東海道、山陽、九州の各新幹線乗り尽くしです。





P50_20090718_110348 拓郎の故郷広島を通過
新幹線から新広島市民球場「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」が見えます。





P50_20090718_122016 福岡で特急リレーつばめに乗り換え
九州新幹線はまだ全線開通していないので福岡~八千代間は鹿児島本線を特急で繋いでいます。
鹿児島本線は福岡県、佐賀県、熊本県、鹿児島県を通ります。生まれて初めて佐賀県と熊本県に入りました。その土を踏んではいませんが。


P50_20090718_132336 昼は駅弁
リレーつばめの車内販売で焼麦(しゃおまい)弁当を購入。焼麦とはシウマイのことでした。鳥栖駅の駅弁です。シュウマイとかしわめしが組み合わさっています。




P50_20090718_141446 新八千代で九州新幹線つばめに乗り換え
リレーつばめは新幹線つばめの停車している対面のホームに着くので乗り換えは楽チンです。
車両にはなぜかポケモンが描かれていました。




P50_20090718_145210 つばめ自由席は指定席車両を使用
自由席を利用しましたがシートが通路を挟んで2席ずつで非常にゆったりしています。前後の幅も十分。シートのクッションも良く、せもたれの高さも高いので頭が飛び出すこともありません。重役椅子という感じです。木目調のデザインも落ち着きます。
でもトンネル区間が非常に長いので風景はいまいちでした。


P50_20090718_150744 拓郎の生まれ故郷鹿児島着
新幹線の中でクーラーに当たり続けた身にとってはやたらと暑く感じます。南海上からのねっとりと湿気と熱気を帯びた空気は存在感があります。
家を出てから9時間経過し15時を過ぎていますが経度で10度も西に来たため太陽高度は高くまだ昼下がりの雰囲気です。 


P50_20090718_154508 ドルフィンポートにあった日食館
ここで今回のツアー受付をします。往復のフェリー乗船券、現地での朝食引き換え券、宿泊するテントサイトの場所などを渡されます。ここまで来ればほぼ100パーセント奄美大島に渡れます。ホッと一息。



P50_20090718_165644 フェリー乗船
ツアーバスにて鹿児島新港に移動しフェリーに乗船します。奄美大島まではマリックスラインのクイーンコラール8というフェリー(4945トン、全長180m、幅20m)です。
日食ツアーの皆さんは臨時2等室。臨時というのが気になりますが日食需要で乗船客数を増やしたためイベントホールにまでマットレスをびっしり敷いて2等室としていたのです。一人当たりの床面積は幅45cm×長さ180cmくらいです。横になってみたら寝返りも打てない狭さ。これに持ち込んだ荷物が加わり床は全く見えません。まるで戦時中の輸送船のようです。でもエアコンだけはガンガンに効いてました。

P50_20090718_182516 錦江湾から見る桜島
船は18時に鹿児島港を出港。
あまりの船室の狭さにデッキに逃げ出しました。18:30過ぎというのにまだ強烈な日差しですが気温も下がり始めブリッジの影に座り込んで夕飯の弁当を食べます。桜島がくっきり見えていましたが山頂に雲がかかり、ドカンと噴煙を噴き上げる雄姿は見られませんでした。

P50_20090718_194222 夕焼けに浮かび上がった開聞岳
長い一日がやっと暮れていきます。すでに地平線下に沈んだ太陽の光が遠くの高い雲を裏側から照らし短時間ですが真っ赤に燃え上がりました。
夜になると錦江湾も抜けて真っ暗な東シナ海を南下します。空は晴れて雲のように広がる天の川やいつもより高度の高い射手座、蠍座、ケンタウルス座などが眺められました。

P50_20090719_032344 もうすぐ奄美に到着
未明の3時頃むくっと起き出して船内を徘徊しました。ゆれる船内ですし詰で寝ている人を踏みつけないようにそろそろと船室を抜け出します。
これはGPSで船の現在位置を表示しています。あと1時間ちょいで名瀬港到着です。このフェリーは22ノット(時速40キロくらい)で航海していましたがそれでも11時間もかかるのです。

P50_20090719_032438 レストランまでが船室にされていました。
ここは通常レストランなのですがご覧の通り。
二度とない日食特需に稼ぎまくっています。
レストランがこれなので夕飯の弁当を売っていたのです。

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