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2009年9月26日 (土)

川原湯温泉のいま

9月21日(月) 2日目

5:10起床。秋になると朝方の冷え込みでテントに露が降りて濡れ、撤収時にふき取ったりして面倒なのです。今朝はこの秋一番の冷え込みで日光戦場ヶ原では初氷が観測されたとラジオの天気予報は伝えています。でも外に出て見るとラッキーなことにテントは乾いた状態です。昨日の北風で空気が乾いているせいでしょう。
天気は下り坂で九州から雨となる予報に変わっていました。今日は吾妻川に沿って長野県境の鳥居峠を越えて上田に下るルートを考えていましたが急遽弱気になり今回の主目的である川原湯温泉の八ッ場ダム工事の現場を見て引き返すことにします。

6:00小野上温泉を出発。R353~中之条~R145~吾妻峡~
P50_20090921_062646 早朝はどんよりとした曇り空。気温も13℃の表示があります。出発時はウインドブレーカを羽織り今シーズン初の手袋を装着しました。この時間は交通量が少なかったのですが7時前頃から工事関係の車両が上流方向に次々と追い越して行きます。狭い道路なのですごいプレッシャーです。



P50_20090921_071350 JR吾妻線の付替え橋梁
川原湯温泉駅の1つ手前の岩島駅を過ぎると吾妻線の付替え工事区間が始まりました。右岸に渡して長いトンネルで迂回するようです。鉄橋ではなく鉄筋コンクリート橋なのですね。味気ないですね。



P50_20090921_072102 吾妻線のみかん電車
国道からちょっとそれて吾妻峡手前の松上集落を走ります。自転車を停めて写真を撮っていたらタイミングよく吾妻線の上り電車が通過します。東京近郊の東海道線ではもう見られなくなったみかん色電車です。



P50_20090921_073128 樽沢隧道
日本一短いトンネルで長さ7.2mだそうです。国道の歩道に案内板までありました。場所は吾妻峡になります。写真でもトンネルの向こう側が見えてますね。今の時代ならこの長さであればトンネルにしないで削り取ってしまうでしょう。鉄道建設当時ここをわざわざトンネルにした何かの意思を感じます。
この場所は八ッ場ダムの下流にあるため水没しませんが、ダムが完成すると吾妻線は対岸の付替え路線を走るようになるためこの部分は使用されなくなるそうです。

打越地区移転先造成地~8:00川原湯温泉駅(28.7km)~温泉街~
吾妻峡を抜けるといよいよ八ッ場ダムで水没される運命にある?川原湯温泉です。
Map200909211 川原湯温泉付近
やんば館で入手した資料によるとダムは川原湯温泉の下流、標高470mに建設予定でダム提高は116mもの高さになります。つまりダムの高さは
  470m+116m=586m。
ダムの上流側は標高586mまで水に浸かる可能性があるわけです。

P50_20090921_074140 工事看板
打越地区の造成地が国道の上に作られているようです。
この付近で標高520m。造成地は600m以上の高さに作られています。急な取り付け道路を登って見に行くことにします。
 



P50_20090921_075518 打越地区の造成地
ここが造成地で数軒の住宅が建設され、すでに住民の方が生活を始められています。でもまだ周辺は造成されたばかりの荒地が広がり、県道の工事を行なっていて商店などはありません。日常品の買出しにはあの急坂を上り下りしなければなりません。ダム建設が本当に中止になったらこの中途半端な状態で取り残されるのでしょうか。この造成地と対岸の造成地を結ぶ橋が湖面1号橋と呼ばれていますが工事は未着手のようです。

P50_20090921_075946 川原湯温泉駅
温泉街の玄関口の駅。木造で良い雰囲気です。






P50_20090921_081326 温泉街
温泉街は国道から離れた吾妻川左岸の斜面にこじんまりと続いています。連休中で(話題性で)どの宿も予約でいっぱいのようでした。




P50_20090921_081716 王湯
川原湯温泉街の中にある共同浴場です。玄関の右の白い丸い模様は「ささりんどう」という源氏の家紋だそうです。営業時間は10時~なので中に入ることが出来ずちょっとがっかり。朝早くから行動すると損なことも多いですね。



温泉街を過ぎると道は国道の合流に向かって下り坂となります。
P50_20090921_083738 山の中にある586mライン
下る途中で標高を示した標識がありました。最初この標識の意味が分からず、なぜこんな半端な標高を示しているのか悩みましたが通ってきた温泉街の中にも同じ数値の看板があったのを思い出しハッと気づきました。先にも書きましたがダムの天端の高さなのです。この高さまで水が来るということなのです。


P50_20090921_084150 温泉街にある586mライン
さっそく温泉街に戻ってさっきの看板の所へ。柏屋旅館のところだったでしょうか。最初見たときは単にダムの説明かと思っていました。数字の意味に気づいてこの看板を見ると結構衝撃的です。このラインから下の温泉街、王湯もダム湖に沈むと言う意味なのです。


P50_20090921_090032 廃な有線公衆電話
温泉街の道を下って国道に向かう途中に発見しました。さすがに使えません。料金入れなど無いので無料だったのでしょうか。





P50_20090921_090240 湖面2号橋工事
最近の八ッ場報道で良く使われる絵です。ダム本体の工事は中止されるような動きで、工事入札は延期されましたが、新しい道路、鉄道、移転先の造成などは着々と工事が続けられていました。走ってきた車がみんな路肩に停まって写真を写してから上流に向かいます。この付近はしばらくの期間渋滞ポイントでしょう。


~やんば館(休憩と見学)~R145~
P50_20090921_093624 湖面3号橋
国道145号線の付替え橋梁です。国道だけあって予算が早く付いたのでしょう。ほぼ完成しているようでした。
橋の右に見える丸い形の山はその姿のとおり「丸岩」と呼ばれる標高1124mの岩山です。上の写真でも橋脚の間にドコモ茸のような姿が見えています。


P50_20090921_094256 JR吾妻線付替え橋梁工事
付替えの吾妻線は長野原草津口駅の下流側で右岸から橋梁を渡って現在の吾妻線に合流します。標高が高くなってきているので河床から橋梁までの高さはそんなにありません。




P50_20090921_094552 川原にある586mライン
上の場所近くに件の586mライン看板の朽ちたのが置かれていました。ダム工期が予想以上に延長されてきたので完成前に腐ってしまったのでしょう。

ダム建設計画から半世紀以上経過し、建設反対、賛成で住民の方が分裂して争ったりした歴史もあり。ようやく建設推進で進んでいたところで今回の選挙の結果で急に建設中止の流れに変わる。国の政策に翻弄された続ける現場を訪ね、とても「大変ですね」なんて他人事のような軽々い言葉は使えず声もかけられません。僕は単なる旅人になりさがり今ある風景を脳裏に焼き付けて黙々と通過して行くしかありませんでした。
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当初はこのあたりで渋川方面に引き返すつもりでしたが天気がとてもよくなってきたので欲が出ました。近くの弁天橋から分岐する国道406号線で須賀尾峠を越えて行くことにします。 ・・・続く

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