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2009年11月 5日 (木)

赤城山の向こう側

11月1日(日) 2日目

3時頃目覚めるがまだ朝まで3時間もあります。無理に眠ろうとしてもムダなので、シュラフの中に入ったままICレコーダのラジオを聴きながら時が経つのを待ちます。それでも何度かうつらうつらと眠ったようです。
5:00起床。ガスバーナでお湯を沸かしてカップそばを作ります。そばを食べながらラジオの天気予報を聞くと夜に雨と言っています。雨が降り始める前にキャンプ地に到着してテントを設営してしまいたいところです。予定では足尾の銀山平を目標にしています。

6:10観音山キャンプパーク出発。高崎観音山~高崎市街~県25~
P50_20091101_063540 観音山に立つ大きな観音様が高崎市街を見下ろしています。
スタート直後キャンプ場から観音山を越えての急な登り坂は体が温まっていないのでとてもツライ。


観音通りを下り烏川の和田橋を渡って高崎市街地に入り県道25号線で北上します。

P50_20091101_065424 県道25号線
高崎から渋川まで一直線で結ぶ県道です。
渋川まで利根川CRを予定していましたが時間短縮のため使ってみました。日曜の朝早くなのでそんなに交通量も無く走ることが出来ましたが平日は苦労しそうです。
高崎市街地では電柱が無いため道路の風景がすっきりしています。

7:50渋川~R17~吾妻橋~R353~県36~中山峠~R145~今井峠(権現峠)
県道25号線のおかげで予定より早く渋川に到達。ここからは寄り道で三国街道の中山峠を越えていきます。
P50_20091101_090916 中山峠(715mくらい)
県道36に入ってからは予想だにしなかった急坂の連続でした。峠の途中でこのルートを取ったことを後悔し始めましたがもう手遅れです。R353からの標高差は500mほど。
峠部分は台地状で緩やかになっています。すぐ脇はゴルフ場の金網で全く風情なしでした。
地図によると上越新幹線はこの峠の地下の中山トンネルを通っています。

P50_20091101_092330 中山峠から少し下ると左手に小野子山が見晴らせる場所があります。実に広々とした風景です。






P50_20091101_093040 高山村本宿の旧道脇にあった道祖神
中山峠から高山村に下ると田園風景が広がります。標高600m近い高地で奥多摩湖よりも標高は高いのですが平坦な地形なので稲作が可能なのでしょう。




P50_20091101_095004 今井峠(権現峠 700mくらい)
高山村本宿のR145交差点まで下った後は今井峠に向けてゆるゆるとした上りとなります。こちらは標高差もそんなに無いので苦しまずに到着です。右手に大理石村ロックハート城という観光施設が現れるとまもなく峠です。朽ちかかった「権現峠」の大きな木の標識がありました。
今井峠からは利根川が作った峡谷に向けて標高差400m一気のダウンヒルです。

~10:00利根川にかかる鷺石橋を沼田側に渡ってすぐのコンビニで補給~R120~沼田市街が広がる段丘面まで急登。
ここの段丘崖は標高差が100mもあります。多摩川の国分寺崖線の比ではありません。

~県36~12:40県道の最高点通過
P50_20091101_104528 県道36号線は段丘上の沼田市街地から片品川沿いに段丘崖を下ってから川沿いにゆるゆると高度を上げていきます。ちょっともったいないなー。道の脇には真っ赤に色づいた食べ頃のリンゴなどが・・・。




P50_20091101_112620 根利の旧鈴木家住宅
薗原ダムへの道を左に見送り片品川の支流根利川を渡って南郷の集落に入ると車が渋滞しています。何かと思ったら日帰り温泉「しゃくなげの湯」の駐車場入り待ちの車でした。すごく混雑しています。
その先右側に茅葺屋根を発見したので立ち寄ってみました。1785年の竣工と推定されているそうです。100円で中を見学できるようでしたが駐車場のトイレだけ使わせてもらいました。
南郷の集落を過ぎると道は本気の上り坂が始まります。南郷から最高点まであと500m上ります。
P50_20091101_113942 根利川沿いの黄葉
標高が上がるにつれ周辺の木々が色づき始めました。目はきれいな風景で癒されているのですが足は苦労の連続です。午前中の中山峠越えの疲労がここに来てじわじわと出てきました。沼田市側最後の集落「根利」(利根町根利・・まぎらわしい)で標高800mくらい。あと200mちょっとです。


P50_20091101_123838 県道62号線のピーク
標高1020m以上あるのに峠の名前などはありません。ここから少し下ったところに沼田市と桐生市の市境があります。1000mからのダウンヒルなのに全く寒さを感じません。東京では夏日を記録したそうで北の前線に向かって暖気が流れ込んだおかげでしょう。


県62~R122~13:25渡良瀬渓谷鉄道水沼駅でおにぎり休憩。
P50_20091101_125742 岩下大橋
写真の奥から下ってきました。この新しく出来た橋を渡ると全長1281mの楡高トンネルとなるため旧道に逃れてます。旧道はトンネルのすぐ上を通過します。やれやれと思って旧道を下っていくと県道だった場所に植林されて道が消えていました。新しいトンネルと橋を作ったので旧道まではとても維持管理できないのでしょう。泣く泣く橋まで戻りトンネルに突入したのです。

P50_20091101_133724水沼駅には温泉施設があり今日はにぎわっていました。ここでキャンプでも良いかなとふと頭をよぎりました。でもまだ時刻は14時前。今日は約束の時間など無いので時間はたっぷりあります。





13:40水沼駅出発~R122~県345~渡良瀬川右岸の道~14:45草木ダム
P50_20091101_135412 花輪宿
R122は上り基調で交通量も多いのですぐに旧道に逃れます。






P50_20091101_144426 草木ダム
さっきまで晴れていた空に急に雲が広がり始めました。悪い予感がして携帯電話でレーダーをチェックすると14:40現在で群馬と新潟、長野県境方面にエコーがびっしり出ています。予報よりも降り出しが早そうです。ここから足尾まで残り15キロほど。とても雨の降り出しまでに到着できそうにありません。なんといっても標高差が350m以上残っています。ここは勇気ある撤退を決意しました。さっき休憩した水沼駅で温泉に浸かり渡良瀬川に架かる橋の下にテントを設営して雨をしのぐことにします。

草木ダム~R122~15:20水沼駅
自転車を渡良瀬川に架かる水沼橋の下に自転車を止めます。
温泉に入る準備をしているうちにポツポツと雨が降り始めました。危なかった。
P50_20091101_154342 温泉は水沼駅構内にあります(写真右手の建物)。下り方面のホームから跨線橋を通って上り方面ホームに入り口があります。特に駅への入場券は必要ありません。
温泉は1回500円。脱衣場のロッカーだけ100円取られました。もう今日はここに根っこをはやして一歩も動かない(動けない)ので温泉にのんびり浸かり、休憩所で夕飯も食べます。営業は21時までなのでもっとゆっくりできるのですが19:30頃橋の下に戻ってテント設営。

P50_20091102_060506 テント設営状況
水沼橋の橋脚のコンクリートの上にテントを張りました。下がフラットなので固い割には快適です。
川が近く、橋から落ちてくる雫の音、噴水も近くにあり水音が絶えることがありません。
雨の降り出しが早まり当初の目的地まで到達することが出来ませんでしたが温泉に浸かって汗を流し、夕飯は大盛御飯で満腹になり、テントは屋根付きで雨に濡れることは無くそれはそれとしてラッキーでした。明日の好天を祈りつつ、今夜も録音してあるラジオ音源を聞きながら21時には眠ったようです。

走行時間:7h10m、距離:125.6km、AV.17.5km/h

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