鳥坂峠に向う県道36号
7月17日(日) 3日目
4:30起床。道の駅の裏手を流れる釜無川対岸の山からヒグラシの大合唱が聞こえてきます。どんよりした霧のような雲がかかっています。明け方は寒さを感じたのかいつの間にかシュラフの中に入っていました。テントには朝露も付かず乾いた状態なので撤収がとても楽。ブヨの襲来に注意しながら自転車に荷物を搭載します。しかし不覚にも左足脛を一箇所噛まれました。まだ完全に皮膚を切り取られる前で叩きつぶしましたが腫れ始めてちと痒いです。
今日のコース
5:30道の駅蔦木宿出発。R20~県11~県17~6:20長坂休憩(14.5km)~7:10穴山駅(24.6km)~R20~徳島用水沿い~南アルプス市~県12~市道~9:40白根ICそばのくろがねやでタイヤ交換(54.3km)~10:30出発。県39~県5~R52~甲府~R411~県211~市道~県34~もも~畑の中の道~県36~14:40鳥坂峠(96.1km)~県719~若彦トンネル~河口湖~県21~15:40道の駅かつやま(111.5km)~県710~R137~富士吉田~R138~忍野~山中湖~R137~17:30みさきキャンプ場(141.9km)
プロフィール
前半下り、後半上りというのは気が重い
穴山町重久地区は小泉さんがいっぱい
蔦木宿からならR20で甲府までずっと下りなのですがそれではあまりにもキャンプツーリング的ではないので出発してすぐの県11で中央線沿いまで上ってから県17で下ることにしました。
徳島堰沿い
江戸時代に水の便の悪い釜無川右岸扇状地に農業用の水を通すために作られた灌漑用水です。釜無川で取水され等高線に沿ったゆるい傾斜で南アルプス市の方向に流れていきます。用水沿いに道が続いているので適度にカーブしながらゆるく下る道を楽しみます。
左手の展望が開け潤された田んぼが広がり、その先には甲府盆地が見渡せるようになってきます。右手は比較的山に近く畑の青いトマトを咥えて逃げるサルなども眺められます。時々河川を横切るとき用水はトンネルで通過してしまうので一旦離れて迂回することになります。並行して県道12号線が走っているのですがアップダウンと交通量があるので用水沿いを走ったほうが風景を楽しめます。
甲府盆地の扇状地
甲府盆地は周囲の山から流れ下る川によって堆積された扇状地が複合的に広がっています。徳島堰は御勅使(みだい)川の扇状地を潤していることになります。
徳島堰の終り
大きな御勅使川を渡ると果樹園が目立つようになります。徳島堰はその先で一般河川に放流されて用水の役目を終えて河床の標高をグングン下げていきます。
前輪タイヤ交換
またしてもツーリング中にタイヤ交換をするハメになりました。前日蔦木宿到着時に前輪のパセラ700×28Cの一部が偏磨耗していてカーカスが見えているのに気づきました。他の部分はまだトレッドパターンもしっかりしています。この部分だけ形状が歪んでいて極端に磨耗したのかも知れません。
徳島堰沿いの走行を終えてタイヤ購入のため甲府市街を目指している途中白根インターそばにイオンを発見。前週の教訓からイオンの自転車屋ならスポーツタイヤを扱っているのです。しかしここは食料日用品だけでした。隣にホームセンターくろがねやがあったのでものは試しで入ってみると、なんとブリジストンのディスタンザ700×28Cを売っているではないですか。2380円にて購入し日陰でタイヤ交換。古タイヤは引き取ってもらいました。
暑くなる前に甲府を通過
思いがけずタイヤ交換がすんなり解決したので甲府市街はスルッと通過します。昼前に通過できたので猛暑に遭わずに済みました。
もも
県道34号線に出てどこかの果樹園に立ち寄ろうとしますが団体客がいたり混んでいたりしてパスし続けます。とうとうR137交点まで来てしまい、12:30その先の小さな果樹園に立ち寄りました。目的は実家に桃を発送するのですがサービスて出される桃を食べるのも楽しみです。店番のおばあちゃんが裏から小ぶりな試食用の桃を4個持ってきてくれました。果物ナイフで適当に皮をむいてかぶりつきます。冷えてはいませんがウマイ!。4個食べ終り発送用の桃を注文したらおまけで2個もらいました。自転車で運ぶと痛んでしまうのでまた座りなおしてその場で消費します。水分・糖分・繊維質の補給完璧です。
ここからは涼しいところで寝るための山登りとなります。
今日後半のまさに山場のコースです。
県道36号線で甲府盆地側から鳥坂峠を越えるのは厳しかったです。県34からできるだけ標高を失わないようにして笛吹市竹居あたりで県36に合流。ここで標高410mくらいなので峠まで約600mほどの標高差。前半、道は等高線に対して直行するようにまっすぐ直登します。先の先まで見通せる精神的にきつい道です。急勾配標識は見当たりませんが絶対10%超がずっと続く感じです。進路も南向きで最高気温の出る時間帯に直射日光浴びまくり滝のように汗が流れます。
鳥坂峠
登坂車線が現れたあたりで我慢できず乗馬クラブのような駐車場でジュース休憩を入れました。さっき食べた桃の水分はここまでの坂でほとんど失われたものと思われます。登坂車線区間を凌ぎ切りアーチェリー場を過ぎるとようやく後半の九十九折れ区間に入ります。やっと勾配も一服し木陰も現れ始め、何回カーブするんだろうと思う頃峠のトンネルに達しました。昨日の大河原峠越えよりもきつかった!
上芦川集落
鳥坂峠から芦川の谷に下ると新しく出来た若彦トンネルへの道に左折します。標高910mくらい。その合流点には上芦川集落の民家がかたまっています。中には茅葺の民家もあります。
若彦トンネル
上芦川集落から100mほど標高を稼ぐと若彦トンネルが口をあけています。昨年春開通した県道719の新しいトンネルです。このトンネルを抜けた先は河口湖なのですごいショートカットとなります。トンネルは長さ2615mもあり、芦川側から入るとしばらく平坦ですが河口湖に向って下り坂となります。長いだけあって中はとてもヒンヤリして快適。僕の持っている地図には書かれていないのでGPSロガーで記録します。芦川の入り口で1010mくらい。河口湖側出口で945mくらいなのでその差65m。平坦区間を推定で400mとすると約2200mで65m下ることになるので勾配は3%というところです。そして河口湖側出口から河口湖までさらに100mくらい下ります。
2つの峠越えで足を使ったのでしばらく平坦な河口湖畔を反時計回りして道の駅かつやまで休憩。ヘタレた場合は西湖のキャンプ場という逃げも用意していましたがまだいけそうなので予定通り河口湖より150m高いところにある山中湖まで進みます。
今日は山中湖村営キャンプ場を予定していました。山中湖の南岸、村役場を過ぎてR138交差点の間を注意して走っていたのですがそれらしい看板が見当たらず(たぶん見逃した)そのまま進んで北岸にあるみさきキャンプ場に入りました。
山中湖みさきキャンプ場
自転車1張り1000円。温水シャワー5分300円。ちと高いかな。キャンプ場は名前の通り岬のように飛び出した先端にあります。車でテントサイトまで入れるのでオートキャンプ場みたいで家族でキャンプしている人が多かったですね。自転車で来てるのは僕だけ。受付の人も「自転車は1000円ね」を何度も強調していました。管理棟には食堂もあり手ぶらでキャンプできます。
湖畔にテント設営
テントは湖岸の浜に張れませんが湖面の見える場所を確保しました。山中湖の標高は980mくらいあるので日が沈んでからは湖面を渡ってくる風が冷たく感じられるほどです。シャワーを浴びてサッパリし、しばらく星が瞬きだすのを眺めていたらすっかり体が冷えてしまいました。今夜は素直にシュラフに体を入れて寝ました。
走行時間:8h33m、距離:145.7km、AV.17.0km/h
| 固定リンク | 0
コメント
うちの猫の給水器はくろがねやでかいましたあそこは何気に気に入っています。
白根のイオンはマックスバリュだから自転車コーナーが無かったのかも知れませんね
ももの試食って4個も出してくれるんですかたくさん買わなくてはいけなそうなプレッシャーに襲われそうです・・・
投稿: ペンギン | 2011年7月24日 (日) 12時54分
ペンギンさん。こんにちは。
くろがねやでスポーツ自転車のタイヤを扱っているなんて自転車ブームのおかげですね。
一昔前はママチャリのタイヤしか扱っていなかったのに。
今後のツーリング中の現地部品調達の幅が広がりました。
試食の桃は遠慮することはありません。出荷基準に達しない小振りの桃なんです。だからがんばって数を食べるのです。
投稿: しいたけ | 2011年7月24日 (日) 19時46分