白沢峠越え
5月4日(日)その1
4:30起床。霜が降りています。寒いですが雲一つない快晴です。昨日午後から吹いた北西風で空気が入れ替わって透明度が良くなったようです。はやる気持ちを抑えてお湯を沸かしてカップそばとバナナ2本の朝食を食べていると朝日が北アルプスにさし始め残雪の峰がピンク色に染まります。
朝日に染まる
キャンプ場から姫川にかかるつり橋で対岸に渡りしばし山並みを鑑賞。今日は今回のツーリングのメインルートです。出発前からワクワクします。着替えてシュラフを丸め荷物をまとめテントを撤収して自転車に搭載。
今日のコース
白沢峠から北アルプスの展望を堪能し野沢温泉で岡本太郎作品群を堪能します。そして途中で出くわすであろう茅葺屋根たちも堪能します。
全ての出発準備完了というところでワイヤー錠を外そうとポケットの鍵を探ると・・入れておいたワイヤー錠の鍵が無い!。急遽自転車に搭載した荷をほどいて大捜索です。鍵が無かったら自転車動かせません。テントをもう一度展開してみたりフロントバッグを開けてみたり・・。でもありません。そうだ、ズボンをはくときにお尻が冷たいのでシュラフの上で履いたことを思い出し丸めてあったシュラフを展開。ありました~。再度荷物をまとめ直し30分のロスです。早朝から荷物展開収納訓練です。何やってるんだか。
6:20白馬グリーンスポーツの森出発~R148~白馬駅~R406~7:30白沢峠(11.5km)~R406~9:50長野市街(49.7km)~県372~用水沿い~県368~県399~R117~飯山~県95~県419~大関橋~県38~13:05北竜湖キャンプ場着(99.1km)
R406沿いの茅葺屋根
さっそくR406で姫川を渡った峠への上り口に茅葺屋根を発見。早く峠まで上りたいのですが自然とブレーキがかかり周辺を散策。現役の茅葺民家でした。
白沢峠からの展望
7:30に到着。ほぼ快晴の青空の下に朝日の順光を浴びて輝く北アルプスの峰です。早出して来たかいがありました。限られたスケジュールで走ってきてその日が晴天に恵まれて見たかった風景が実際見ることができるなんて何てラッキーなんでしょう。スバラシイ。
自転車御苦労さまと言われ偶然居合わせた写真を撮っていた人に山の説明を受けました。左から鹿島槍、五龍岳、唐松岳、そして白馬三山だったかな?。その人は見えてる尾根を全部歩いたんだって。「一度にですか」と聞くと「そんなことしたら死んでしまう」と言ってました。
白沢峠(1090mほど)
白馬の姫川を渡る橋付近が670mほどなので峠までは420mの標高差。標高は高いですが高度差は自宅から大垂水程度なので大した苦労はありません。長野側からだと距離もあるし上り返しもあるのでちょっと大変と思います。峠はトンネルで通過します。手前は矩形の断面ですが奥に昔の馬蹄形の断面が見えています。矩形部分は後から追加されたのですね。
峠の風景
鬼無里側から上ってきたロード乗りの人も感動していました。峠のスペースは狭く車で来て写真を撮る人など4台の車でもういっぱい。自分の自転車オンリーの写真はあきらめです。ずっと見ていたいですが今日はもう一つの目的があるので峠を後にします。
鬼無里の茅葺民家
白沢峠から鬼無里に下り2つ目の集落「押切」です。茅葺屋根の民家がありました。橋の所で自転車を停めて写真を撮っていると隣の家から座布団を担いだおばさんがやって来てコンクリート製の欄干に一枚一枚並べて干し始めました。挨拶をして白馬から峠を越えてきたというと「あそこの風景はスイスのアルプスみたいでしょう。」というので大きく頷くと「私はスイスに行ったことないけど。」だって。
加茂神社
R406で長野に向かって走っていると長野方面から白沢峠に向かう自転車乗りとずいぶん挨拶を交わしました。やはりあの峠はトンネルを抜けて広がる山並みに感動するように長野側から走るのが順路なのかもしれません。それにしてもR406はいつまで経っても緑の谷風景が続きました。頼朝トンネルを抜けるとこれまでの風景が一変し長野市のビル街が眼下に広がります。市街に下った場所に茅葺屋根の神社があったのでさっそく捕獲しました。スバラシイ。
飯山街道沿いの茅葺
リンゴの花の咲く一帯を走行中現役の茅葺屋根を発見。近くに行くと良く見えないのでちょっと離れたところから撮影。飯山あたりまで来るとさすがに雪の量が多い地方らしく道路に消雪装置が現れ、地下水に含まれる鉄分で赤錆色の路面になったりします。山の残雪量も増えて季節の進みが長野市あたりより遅いことがわかります。
野沢温泉の棚田
県道38号線の長い登り坂を上り切って右にカーブすると整然と区画整理された棚田の上に野沢温泉市街の広がる風景が展望できます。正平さんも去年ここをハァハァいいながら走っていたなぁ。
北竜湖
2008夏のキャンプツーリング以来2度目です。キャンプ場の受け付けをしている北竜湖の館はリニューアルされたようで小奇麗になり、レストランの順番待ちの行列までできていました。
北竜湖キャンプ場
前回は湖岸のサイトだけでしたが北竜湖の館の裏の低くなった場所に新しくサイトが開設されていました。昼過ぎの湖岸は散策、ボート遊びする人でにぎわっているのでこの時間からテントを張るのははばかれるし湖岸サイトは傾斜があるので新しいサイトに張りました。料金は700円。前回来た2008年夏は500円だったので値上がりです。ただし、低いサイトには水場、トイレなどの施設はありませんので写真左上に見える北竜湖の館までちょっと歩いて行く必要があります。
さて、今夜の宿が完成し荷物を降ろして身軽になった自転車で岡本太郎作品がいっぱいある野沢温泉市街に向かいます。
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コメント
うん、そう!鹿島槍から白馬三山。正しいです。
ここには帰らずの剣というキレットがあるのですが、大丈夫。私は帰ってきてます。
この尾根、何度でも歩きたくなるんですよ。本物の天空の道です。
雪山が朝日に燃えるモルゲンロード。本当に美しいですね。とっても感動的な画像です。
行きたいなー!が、叶いました。わたくし、ただいま白馬村にいます。明日早朝、白沢峠アタック予定です。
しいたけさん、どうか明日の快晴を祈ってくださいね。
それでは、行ってまいります。
投稿: ソフィ | 2014年5月10日 (土) 23時17分
ソフィさん、こんにちは。
良い天気に恵まれて白沢峠を満喫されたのではないでしょうか。
それにしてもすごい行動力ですね。スバラシイ。
投稿: しいたけ | 2014年5月11日 (日) 18時27分
しいたけさん、ただいまーです。
白沢峠の北アルプス、白沢洞門を額にした不帰の劍と天狗の大下り。やっと出会えました。
私の行動力にスバラシイ!をもらえましたが、このしいたけさんの記事が大きく影響しているのです。
自転車で走れる季節、まだ白い山並みと限られた休み、その日に晴れている確率‥これを考え明日しかない!と決め勢いで出発したんです。
連休明けの日曜日だったためか人が少なく数分の間、晴天と荘厳な景色の中に1人でした。
しいたけさんの記事に刺激され、よいきっかけ作りをしてもらえました。本当にありがとう!
まだまだ、興奮覚めやらぬ‥乱れた文章ですが、しいたけさんに、お礼と報告まで。
投稿: ソフィ | 2014年5月12日 (月) 11時57分
ソフィさん、おかえりなさい。
晴天の下で峠からの山並みを独り占めできたようで何よりです。
今日の天気を見ていると昨日はタイミング的に本当に貴重な晴天だったようですね。このチャンスをものにされたのもソフィさんの行動力のたまものですよ。
投稿: しいたけ | 2014年5月12日 (月) 21時48分