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2016年3月10日 (木)

皆既日食をみる

本日午前、インドネシアから帰国。
30度以上の高温多湿の熱帯からいきなり10度以下の気温の羽田に戻り、夜間飛行の寝不足も手伝って体が悲鳴を上げています。
とはいえ、ついに肉眼で皆既日食をとらえることに成功したのでした。
Map20160310パルに行った
行先はインドネシア共和国スラウェシ島のパル。宿泊したホテルの部屋の窓側でのGPSの計測では
 南緯   0度52分34秒
 東経119度50分11秒
南半球ですがほぼ赤道直下で時差は日本と-1時間。
日本国内からの直行便は無く、羽田から首都ジャカルタで国内線に乗り換えてマカッサル経由でパルに到着。便の都合で2日がかりでした。

P50_20160309_092947ついに皆既日食をみた
3月9日皆既食開始直前の観測風景です。太陽は細り光が急速に弱まっていきます。宿泊していたホテルのレストランのテラスに陣取って観測しました。暑さにやられたら冷房の利いたレストランに入って冷たい飲み物を飲み放題という恵まれた環境でした。テラスの前はすぐ海で視界の障害となるものはありません。日出から青空が広がり日食開始以降太陽に雲がかかることはありませんでした。そして約2分弱の間、黒い太陽、銀色に広がるコロナ、鮮烈なピンク色のプロミネンス、急に見え始めた惑星たち、ダイヤモンドリングなどを目でとらえることができました。写真やTVで放送される映像とは全く別物で、肉眼という広視界、自動絞り機能、ラティチュードの広さを兼ね備えた優れた光学機器を通して見えた皆既中の風景には思わず声を出さざるを得ない実に美しい眺めでした。こんなものがこの世の中にあるんだという感じ。一度見た人が皆既日食に病みつきになるのも良ーく分かります。

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コメント

おかえりなさい。
気温湿度などの環境順応はどうでしょうか?飛行機搭乗疲れもあるのでしょうね。

しいたけさんの記事を読ませてもらい「そうか、なるほど!」と思いました。
私は皆既日蝕をみたことはなく、今回しいたけさんがみてきた自然現象の美しさを経験したことはありません。
だけど、なるほど!なんです。
私は山に登っています。山の稜線からみえる景色に、しいたけさんと同じように「こんなに美しいものがあるのか!」と思うからです。
日蝕も山も人には作れるものではなく、天候や条件によって驚くほどのものに出会いますよね。
そして、そんな日蝕にやみつきになる人と同じように、私は山に魅了されつづけているのです。

記事はきっと続くのでしょう。
「目で見た」のと同じように伝えるのは難しいでしょうが、私にもみせてください。楽しみにしています。

投稿: ソフィ | 2016年3月11日 (金) 11時49分

ただいま、です。ソフィさん。
昨日、今日の寒さは熱帯帰りの身にはこたえます。
今朝の通勤もいつも通りコート無しでしたが、今シーズンで一番寒く感じてしまいました。おとといまでの耐えがたい暑さが懐かしいです。
でも、年中真夏日で寒さ知らずの熱帯と四季の変化のある温帯のどちらに住みたいかと言われたら、やっぱり温帯ですね。景色は良いし食べ物もウマイ!
感動させられた風景やモノを見たとき、人は最初「うわぁー!」とか「おおぉ!」などの感嘆符の付くような音声を無意識に発するようです。そして次にその風景や現象は頭で理解する前に脳髄に焼き付き長く消えることのない不揮発性の記憶として保存されます。
今でもあの時、天空に輝いていた銀の光の輪の姿をいつでも簡単にその記憶領域から目の前に引きだすことができます。

投稿: しいたけ | 2016年3月11日 (金) 22時36分

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