惑星撮影のためPCを強化したこと
CMOSカメラで惑星を撮影しながら撮り終わった画像の処理を並行して行うにはパソコンが力不足だったので、素人でもできる強化をおこないました。ちょうど秋の長雨シーズン真っ盛りで星見できるチャンスは週1回以下の悲惨な時期なので心置きなく作業できます。
僕の惑星撮影は画像サイズ640×480ドットの動画(AVI)で撮影しています。透明度の良い空で木星を撮影する場合は露出時間を10msに設定します。10msだと1秒間で100枚撮影可能です。CMOSカメラからの転送速度は仕様上で127.6fps 。この速度でUSB3ケーブル経由でパソコン側に送られて来たものをSharpCapというソフトが取り込んでファイルに保存しています。
起動しているソフトがSharpCapだけなら100fspの速度で受信できています。上の例で4000枚撮影して撮りきるまでにかかる時間は4000/100でほぼ40秒ほど。そこからAutoStakkert3とRegiStax6で画像処理して今日の写りはどうかとわかるまでトータルで約4分はかかります。
しかし、刻々と変化する気流の中で良い気流を捉えるには下手な鉄砲も数打ちゃ当たるで撮影回数を多くすることになります。そうなると撮影しながら画像処理を同時に動かすことになりHDDの読み書きが交錯します。
また画像処理でメモリを取り合って不足してスワップが発生し、忙しいHDDがさらに忙しくなり、ますますアクセス低下します。こうなると全体の処理速度低下を招き画像の取りこぼしが発生します。ひどいときには40fps程度まで低下してしまい撮影終了まで1分以上かかるようになります。
撮影時間が長くなると何が悪いのかというと、ベランダ天文台の望遠鏡は経緯台に搭載されているため視野回転を起こします。時間がかかるほど視野回転角が大きくなり気流に関係なくボケる原因となってしまうのです。
そこですぐにできる解決策は2つ
・メモリの増設
メモリは安くなりましたなぁ。8GBだったメモリを増設して16GBにしました。
増設後SharpCap、AutoStakkert3、RegiStax6を起動し4000枚のAVI動画を処理させた場合で使用メモリは7.8GBでした。これならスワップは発生しません。
・HDDをSSDに換装
SSDも安くなりましたなぁ。パソコンにはM.2 2280のSSDのソケットが標準装備でした。規格は残念ながらSATA。1TBにしたかったのですがセットアップガイドを見ると500GBまで対応のよう。冒険はせず500GBを購入して取付け、HDDからクローンして起動ドライブにしました。
換装後はパソコンの起動、アプリの起動がサクサクです。撮影、編集のファイルもSSD上に置いて行うのでこちらも高速化されて同時処理が快適になるものと期待しています。
元のHDD(1TB)はOS部も生きているのでSSDが壊れた時(壊れることがあるのか?)のバックアップとしてフォーマットせず残し、処理後の惑星画像の保存庫として利用します。
早く試したいところですが、今の週間予報では晴れマークが来るのは21日ですと。前回火星を見たのが12日ですから悲しくなります。他の地方では天気は周期変化で晴れが定期的に来ているのに関東(とくに南部)だけは雲の抜けが悪いですね。
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