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2020年11月 6日 (金)

上空の気流の目安に使えるかな

雲の多い一日でしたが夕方一時的に雲が切れて合間から木星が見えてきました。
せっかく見えているのでベランダ天文台をオープンしました。

Jup_20201106_1704
11月06日17時04分 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、ASI224MC
SharpCap 3.2、6ms、Gain=310 5000フレームを70%スタック、RegiStax 6でWavelet処理、縮小

せっかく木星が見えましたが気流はよろしくなかったです。ボケていますが大赤斑が真正面のタイミングだったのでボツにするのが惜しく全体を縮小しました。
この後、イオの影が木星面に見えたのですが雲が頻繁にかかりボケボケがどうにもならず終了しました。

気流を乱す一つに上空の偏西風と寒気があります。
気象庁が作成している「週間予報支援図」には過去3週間とこの先1週間の東経135度における500hPa面の高度変化グラフがあります。このグラフに木星が良く見えた日をマークしてみるとある傾向が見えます。
202011062  
赤枠がベランダ天文台でそれなりに木星が見えた日です。
・北緯30度~北緯40度間に存在する等高度線の本数に注目すると、良く見えた日は線の本数が2~3本のとき
・線の傾きが水平か右上がりのとき
・北から網掛けの範囲が下がっているときは使い物になっていない
たぶん線が少ないときは風が弱いときです。線が右上がりの時は寒気が抜けているときです。
一昨日、昨日と何とかよく見れたのは線が右上がりで寒気が抜ける流れだったから。でも今一つだったのは線が4~5本あって風が強いためと思われます。
今日は線の本数は同じですが右下がりに変わり始めているため悪化したのだと思われます。
だとするとこの週末は期待薄で、来週11日以降見頃がやってくると予想されます。どうなるか乞うご期待。でもその時晴れているかは別問題ですね。

見え方を悪くする気流の乱れは上空だけではなく下層の境界層内の乱れや、もっと近くでは近所の屋根からの熱、空調室外機の排熱、ベランダに漏れ出す部屋の暖気、下や隣の部屋から漏れ出す暖気、冷え切っていない望遠鏡自身が起こす気流など多くの敵との戦いです。

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