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2020年11月12日 (木)

木星 2020/11/12

東海上に去った大きな高気圧は南関東には何の役にも立たず、夜間晴れて冷えるだけ冷えた後に東風を送り込んで低い雲を発生させて日差しの無い冷えた一日となりました。
高層の風は今日も弱い状態で寒気も抜けて比較的安定しているのですが、ねっとりと貼り付いた雲はなかなか切れず今日は星見は無理かと思われたのですが17時20分過ぎに一瞬雲が切れて木星が見えました。

Jup_20201112_1736
11月12日17時36分 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、ASI224MC
SharpCap 3.2、5ms、Gain=300 9000フレームを60%スタック、RegiStax 6でWavelet処理

木星は下層の雲周辺による気流の乱れでもやもやとゆっくりゆがんでいました。
上層の気流の乱れは周期が短いのでお手上げですが下層の乱れは揺れがゆっくりなのでシャッタースピードを速くし、Gainを上げて撮影フレーム数を稼ぐことにしました。
SharpCapの「CameraControls」に「High Speed Mode」があり、これを「On」にするとUSB転送速度がアップすることを最近突き止めました。
640×480の撮影範囲での転送速度はこれまで127fpsだったのが最大300fps近く出ます。今回はシャッターを5msで9000枚撮影なので200fpsで45秒で撮影が完了しました。
画像処理した結果は、昨日に比べれば写り方はぼけていますが揺れの大きさの割には良く写ったという感じです。フィルム写真時代に比べれば抜群の写りです。

フィルム時代(高校生の頃)は撮影を終えてから現像液、停止液、定着液を作り、押入れ(暗室)でフィルムをパトローネから取り出して現像タンクのリール にセットして現像(現像液の温度を調整して現像時間攪拌し続けないと)、停止(酢酸臭い)、定着、水洗い、乾燥でやっとフィルムが出来上がり。
もちろんフィルムは白黒で埼玉の果てから新宿ヨドバシカメラまで出かけてまとめ買いした詰め替えトライX(ASA400)。

写真プリントは経済的に独力で設備を整備するのが無理でなので高校の写真部の暗室を利用。このために天文部には入らず写真部に入りました。
撮影したフィルムの中からルーペで写りの良いコマを選んで(印画紙を使いすぎると怒られた)引き延ばし機にセット。
あらかじめ現像液、停止液、定着液の入ったバットを並べておき、ピント合わせ、印画紙に露光、現像、停止、定着、水洗い、乾燥でやっと写真として小さな木星像を見ることができました。
それでも縞が3本以上写っていれば上出来で喜んだものです。いろいろな技術が必要で時間がかかりスローで贅沢な時代でしたね。

数十年のブランクをはさんで最近出会ったデジタル時代のCMOSカメラとSharpCap+AutoStakkert+RegiStaxの画像処理ソフトの組み合わせは最強で、撮影から3分あればフィルム時代とは雲泥の高精細な木星像が出来上がってしまいます。しかもカラーで大きな木星像に複雑なシマシマと渦、それに大赤斑がその名の通り赤く写せて模様の変化が観察できるのですよ。ハマってしまったのも無理ありません。

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