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2021年4月 4日 (日)

シリウスの伴星

昨夜、曇るかと思ったら意外と晴れて比較的落ち着いた気流だったのでシリウスBの撮影に挑戦。
シリウスBはシリウス(-1.46等)の伴星で光度8.44等と暗く主星との光度差が9.9等(約10000倍)もあります。ここ数年間は両星の離角が一番開いていて11.2秒近くあり、口径20cmクラスなら楽勝で写っているようですが口径12.7cmの我がベランダ天文台望遠鏡ではなかなかの難物。冬の間、何度か挑戦したものの悪気流に邪魔されてことごとく失敗してきました。
4月に入りシリウスも夕方見え始めるころにはすっかり南中を過ぎて高度が低くなっていくばかりでシーズンも終わろうとしています。
Sirius_20210403_1845
4月03日18時45分 D=127mm、F=1500mm、ASI224MC
SharpCap 3.2、50ms、Gain=250 200フレームを30%スタック、RegiStax 6でWavelet処理

星は点光源ですが撮影すると面積を持った円盤に写ります。特に明るい星は円盤の直径が大きくなります。そして円盤の周囲に同心円状の回析環を伴って近傍の暗い星をその明るさで埋めてしまい見えにくくしています。さらに気流の影響が加わり星像は揺れて膨張し、暗い星の光は分散され分解能の低さもあって12.7cmではその光芒に埋もれ捕らえられません。

シャッタースピードとGain値の組み合わせをいろいろ変えて撮影したところ、何となくそれっぽいものが写っている画像がありました。
この日の気流は挑戦を始めた1月以来これまでで一番良く星像の揺れは小さく期待が持てました。シリウスの円盤周囲に同心円状の回析環が写っていますが2番目の回析環左上にポチっと小さな光点が見られます。
ハレーションが写っているのかと思い何回か撮影しましたがやはりこの位置に光点が見られました。

さっそく検証
天体用カメラASI224MCの1ピクセルサイズは3.75μmです。1500mm直焦点では1ピクセルあたり0.52秒角となります。
シリウスBの離角11.2秒ではシリウスの中心から21~22ピクセル離れたあたりにシリウスBが写るはず。
本当にシリウスBなのか写真をピクセルサイズが分かる大きさに拡大して見ました。
Sirius_20210403_18451
赤い点はシリウスの中心から5ピクセル毎に25ピクセルまで打ってあります。
シリウスBと思われる光点の位置はほぼ計算通りの位置となっています。
12.7cm望遠鏡でシリウスBを捉えたということで感激!

このところいつも天気の悪い日曜日。午前中日差しがありましたが南風が強かったので自転車はお休み。
3月以降日曜日の走行が全くありません。

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