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2021年5月10日 (月)

中国の宇宙ステーション「天和」を撮る 2021/05/10

未明の3:39頃に中国が4月29日に新しく打ち上げた宇宙ステーション「天和」の上空通過がありました。これまで北の空の通過ばかりで手が出せませんでしたが、今回ようやくベランダ天文台の射程圏内に入りました。
そういえば打ち上げロケットは世界中を騒がせたあと昨日インド洋に落下したそうです。

今日のコースは西北西から東南東の方向に天頂のちょっと南を通っていくコースです。最接近過ぎまで庇に隠れて見えず、遠ざかっていく後姿になります。しかも東の空に抜けると太陽との角度が悪くなるので条件としては今一つですが初挑戦なのでどんなものか期待しました。
予報光度は0.9等。ISSが-3.5等くらいなので4.4等も暗くなります。ISSの撮影設定からシャッタースピードは変えないのでGain設定を大きくしました。
飛行高度は351~385kmなのでISSより50kmほど低いです。
Css_20210510_03391
5月10
日03時39分ころ D=127mm、F=1500mm、Neptune-C II
SharpCap 4.0、0.8ms、Gain=300、6フレームをスタック、RegiStax 6でWavelet処理

庇から現れるとわし座のアルタイル(0.76等)の近くを通過しました。明るさはアルタイルくらいはあったので予報よりもちょっと明るかったようです。
急いで望遠鏡で手動追尾を開始しましたが、飛行コースに沿って断雲が散らばっていて見え隠れ。

最初に捉えた連続する6枚をスタックして強調処理したのが上の写真です。 それっぽく細長いものが写りました。
現在の天和の全長は16.6m、直径4.2m。予想はしていましたが見え方は小さいです。しかも今は筒状のコアモジュールだけですから見栄えもいまいち。

同一焦点距離での見かけの大きさ比較
Css_20210510_0339
今朝の木星と先日のISSと並べるとやっぱり
天和はちっちゃい。
写った大きさは予想通りISSのきぼうと同じくらいでした。木星の大きさから天和の見かけの大きさを計算すると長いほうで7秒角です。最接近時でも10秒角といったところでしょうか。
他のモジュールがドッキングしてからでないと見ても面白くなさそうです。

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コメント

こんな所にも天和を撮る方がいらしたとは。
ぼくも撮ってますが上手く撮れません(^◇^;)

投稿: くまちゃん | 2021年5月16日 (日) 01時41分

くまちゃん、はじめまして。
僕はISS撮影を始めて1年未満の未熟者です。
くまちゃんの写真を拝見しました。スバラシイですね。
世の中にはISS撮影師匠がいっぱいいて「どうやってとったの?」というくらい高解像度の写真に驚かされています。
天和も残りのモジュールが合体しないと被写体としていまいちですね。でもそのたびに打ち上げロケットの落下騒ぎが起こるのは困ったものです。

投稿: しいたけ | 2021年5月16日 (日) 10時11分

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