serとaviの比較
7月に入り沖縄地方が梅雨明けし本州付近はいよいよ本格的な梅雨模様です。昨年の7月は悲惨な天気で肉眼彗星は見られずじまい、木星を撮影できたのも2夜だけでした。今年は災害を起こさず早く明けてほしいものです。
さて、比較的長く観測する時間が取れた6月22日、ser形式(16bit)とavi形式(8bit)で撮り比べをするために連続して撮影しておいたデータを処理してみました。
Neptune-C IIのセンサーのA/Dコンバーターは12bitなのですがavi形式では8bitに階調が落とされて保存されます。ser形式ならセンサーが捉えたままの階調が保存されます。その差はあるのでしょうか。
6月22日01時53分頃 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II
SharpCap 4.0、15ms、Gain=300、3500フレームを70%スタック、RegiStax 6でWavelet処理
スタックは同じAPで行い、Wavelet処理も同じ強さで強調処理しています。カラーバランス調整はしていません。
見た感じ同じですがavi形式の右の欠け際が僅かにノイズが多くなっています。明るい中央付近では差は感じられません。
6月22日02時36分頃 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II
SharpCap 4.0、15ms、Gain=220、3500フレームを70%スタック、RegiStax 6でWavelet処理
2回目はgainを下げて撮影したものです。僅かですが欠け際の表現、暗い極地方の写りに明暗差があります。ser形式のほうが明るく写っています。
光量の少ない部分での表現にser形式が優位のようです。薄雲があったり透明度の悪いときなど光量が少ない場合はser形式のほうが表現が良くなると思われます。
また、写りには関係ありませんがser形式のファイルサイズがavi形式の3分の2にコンパクトになることはパソコンへの負荷が小さくなります。
ROIを800×600ピクセルで3500フレームで撮影したときのファイルサイズは
avi形式 4.69GB : ser形式 3.12GB
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