木星 2021/08/06-08/07
夜の初めは雲がべったりでベランダ天文台はお休みと思われましたが22時前には雲の切れ間が広がって木星が光っていました。
せっかくなので体に鞭打ってベランダ天文台を急遽オープン。
初めの頃は雲の切れ間が狭く連続撮影できないので焦点距離による撮り比べをしました。
まずは何も足さない、何も引かない直焦点1500mm、F=11.8
8月06日22時33分 D=127mm、F=1500mm、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、10ms、Gain=175、3000フレームを50%スタック、RegiStax 6でWavelet処理
小っちゃいです。小っちゃいですがその中に模様がギュッと濃縮されていてスバラシイ。
コロコロ縞のゴツゴツ感や五つ子白斑の後半と色付き白斑もはっきりと認識できます。いつも見慣れているせいかもしれませんが。
本来なら主力光学系として活躍してほしい2.5×パワーメイト+ADCで合成焦点距離3600mmくらい、F=28.3
8月06日22時42分 D=127mm、F=1500mm、2.5×パワーメイト、ADC、 Neptune-C II 、SharpCap 4.0、10ms、Gain=280、4000フレームを50%スタック、RegiStax 6でWavelet処理
さすがはパワーメイト。1枚ものでこの写りです。
F値が小さいのでシャッタースピードをもっと速くしてフレーム数をもっと稼げばもっとよく写るかもしれません。
この大きさまで拡大すれば赤道北側のオレンジゾーン内の青黒いスジやコロコロ縞の中の濃淡や白斑の色の違いなど見えてきます。
でも僕にとっては拡大率がちょっと小さいので通常の運用に採用されていません。5×パワーメイトでは拡大しすぎで3.5×パワーメイトがあればすぐに飛びつきます。
途中雲がかかって間が開いてしまいましたが、いつもの2.5×バロー+ADCで合成焦点距離5000mmくらい、F=39.4
8月06日22時57分~01分 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、15ms、Gain=310、3500フレームを60%スタック×5、De-rotation、RegiStax 6でWavelet処理
いつも撮影に使っている光学系です。これだけDe-rotationかけています。
やっぱり大きいほうが見やすいです。De-rotationすれば2.5×パワーメイトの像を拡大したくらいの効果があります。
ということでこの後想定外に雲が切れてしまい観測続行となってしまいました。
8月07日00時12分~18分 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、15ms、Gain=310、3500フレームを60%スタック×8、De-rotation、RegiStax 6でWavelet処理
しかし木星面は見所の少ないエリアに変わってしまいました。
北半球中緯度の8の字白斑は北側が右にずれました。南側はオレンジ系の色をしています。
南半球中央付近の白斑のすぐ北を左から延びているグレーの細い縞は白斑の位置から右端の色付き白斑にかけて縞が幅を広げています。
8月07日01時37分~44分 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、15ms、Gain=310、3500フレームを60%スタック×8、De-rotation、RegiStax 6でWavelet処理
気流の良い状態が継続しています。南半球高緯度にオレンジ斑が見えています。
あと1時間もすれば大赤斑が見えてくるのですが、この後急速に雲量が増えたのでこれで打ち止めです。
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