ガニメデの濃淡 2021/09/20
くどいようですがまたこの話題です。
9月20日のガニメデの木星面経過中の姿を撮影して模様のように見えた濃淡は果たして模様を写していたのか1ショットずつ画像処理しなおして確認してみました。
9月20日 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、15ms、Gain=310、3500フレームを60%スタック、RegiStax 6でWavelet処理
左上は参考にWinJUPOSのガニメデの模様です。ちなみに木星の四大衛星は木星を回る公転周期と自転周期が同じ(地球と月の関係と同様)になっているので常に同じ面を木星に向けています。地球から見える模様は木星面からは見ることができないんですね。
木星面経過の前後ではいつも下側に白い模様があり右上に黒い模様が見えています。
19:51では背景の木星面の輝度が高くガニメデは濃いグレーですが円形ではなく右下が薄くなっています。
20:07以降では木星の縁近くで木星面の輝度が下がりガニメデと同じくらいの明るさとなったため相対的にガニメデは淡いグレーから白に。右下は明るく見え始めました。
20:12ではガニメデはほぼ白く見えていますが太陽光の当たっていない左欠け際がグレーで残っています。
模様というにはやっぱり厳しく、濃淡ですね。
ガニメデが木星面を離れた後の姿も確認です。
9月20日 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、15ms、Gain=310、3500フレームを60%スタック、RegiStax 6でWavelet処理
漆黒の宇宙空間を背景としてガニメデは白く写っています。僅かに濃淡があるような無いような・・・。
背景が黒だとコントラストが強すぎて表面模様はかすかな濃淡のみで白く飛んでしまうようです。
しかし円形ではなく黒い模様のある右上が虫食いのように欠けています。どの画像もそのように写っているので大気による歪みではなさそうです。
模様は写りませんが模様による形状の見え方は写っているようです。
木星は衝から1か月以上経過して遠ざかっていきます。ガニメデの木星面経過はまだ見られますが小さくなる上に秋の気流の中ではチャレンジ不可能です。
やはり5インチでは明確な模様までは写らなかったということで決着しておきましょう。
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