木星と金星 2021/12/10
高い所の薄雲の多い一日でした。日中雲の様子を見ていると東に流れて行く速度が普段よりかなりゆっくりとしていて上空の風が弱いことを表しています。今夜もボケボケにならずに済みそうです。
12月10日16時31分 D=127mm、F=1500mm、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、1ms、Gain=80、20000フレームを10%スタック、RegiStax 6でWavelet処理
視直径は45.1秒。昨日と同程度の写りですがモニター上で見ていると薄雲がかかってくると揺れが大きくなっていました。
12月10日17時13分~21分 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、15ms、Gain=360、3500フレームを60%スタック×10、De-rotation、RegiStax 6でWavelet処理
薄雲が多くかかってボケました。
南半球の黒点は衛星カリスト本体の経過中の姿です。まるで影のように真っ黒です。これが木星面から離れると明るい星に見えるのですから不思議です。今日のカリストの明るさは6.6等、木星はマイナス2.2等なので8.8等級の差があります。太陽黒点が月より明るいのに黒く見えるのと同じですね。
カリストの経過が日本から見えるのは今シーズンこれが最後です。
12月10日17時55分~03分 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、15ms、Gain=350、3500フレームを60%スタック×10、De-rotation、RegiStax 6でWavelet処理
薄雲が離れて気流が良くなりました。昨日と同じくらいの安定度です。
カリストの動きはゆっくりで木星表面の自転による動きよりも遅いので背景の模様とずれていきます。
12月10日18時53分~54分 D=127mm、F=1500mm、2.5×バロー、ADC、Neptune-C II 、SharpCap 4.0、10ms、Gain=420、6000フレームを60%スタック×2、De-rotation、RegiStax 6でWavelet処理
イオが木星の裏側に入ろうとしています。ぱっと見た感じではイオの影が落ちているように感じます。
木星の4つの衛星の軌道傾斜角は0.5度未満でほぼ木星の赤道上を周回しています。しかし地球から見るとこれからしばらくの間は北極側から見下ろす角度となり経過する衛星は南半球にずれて見え、裏側に回り込むときは北半球側にずれます。
来年の夏ころには見下ろす角度がさらに大きくなりカリストは南極と北極の上を通過するようになります。
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