SV165ガイドスコープを電視ファインダー化する
人工衛星の経緯台での自動追尾撮影がある程度うまくできるようになったのですが、追尾開始時の導入誤差のため最初から狭いCMOSカメラの視野内には入ってくれません。そのため追尾を開始してからベランダの望遠鏡のファインダーを覗いてズレの方向と量を把握して室内のパソコンに戻り位置調整して視野内に導入するという無駄な時間が生じていました。
そこでファインダーを電子化してパソコンの画面に表示させ室内にいながら位置調整して視野内に導入できるようにしてみました。
購入したのは下のガイドスコープ(メーカーの写真を加工)
口径30mm、焦点距離120mm、F4のガイドスコープSV165です。
amazonで注文したらなぜか中国からの発送となり到着まで11日もかかりました。
これに現在はほとんど引退状態のASI224MCカメラを付けると2.3度×1.7度の視野が得られます。これまでの経験から人工衛星自動追尾開始時の誤差は1度以内におさまっているので十分な広さです。
ただしガイドスコープと望遠鏡の向きを同期させる機構がありません。ファインダー固定台座にモノを挟んで向きを微妙に傾けさせたりしましたが望遠鏡のセンター:ガイドスコープのセンターを一致させることができずイライラが募るばかりであきらめました。
何とかならないかとあれこれ調べてみると同じメーカーで向きを調整できる固定リングを販売していたので調達
外径70mm~43mmの鏡筒を固定することができます。SV165の外径は45.61mmと書いてあるのでギリギリ使えます。
ガイドスコープの長さはピントを合わせた状態で110mmです。固定リング間の距離が不明でしたがガイドスコープ固定用の台座の長さが89mmと書いてあったので大丈夫だろうと判断。
到着して計測してみると74mmでガイドスコープをセットしてみると良い感じで収まりました。
ガイドスコープ同期調整中の図
上が望遠鏡の視野、下がガイドスコープの視野
撮影ソフト「SharpCap」でレクチルを中央に表示させて同じ目標に重なるようガイドスコープを固定しているスクリューねじを回して調整。
ガイドスコープ側は広視野で像が小さいため拡大率を上げて同じ大きさに見えるようにすると調整しやすいです。本当は遠くの鉄塔などが良いのですがベランダからは見えず、一番距離が取れる南の生田緑地の梢で合わせました。
このあとガイドスコープのピントを星に合わせて最終固定して完了。
これでSV165ガイドスコープをファインダーとして使えるようになり、先日の天和やHST撮影に威力を発揮しました。普段の惑星撮影時の導入も楽になりそうです。
追記
月を導入したときのガイドスコープの画面
縦方向で月が3個余裕で入るので想定通りの画角となりました。
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