CMOSカメラのガラス戸衝突回避策
狭いベランダで不相応に大きな鏡筒を赤道儀で運用していると周辺への衝突に気を使います。
特に惑星撮影時は鏡筒後ろの接眼部に拡大撮影用のパワーメイト+ADC+CMOSカメラと接続するので(上の状態)長く突き出したカメラは南中近くでガラス戸に衝突してしまいます。
現在はガラス戸を開けてカーテンで仕切って対応していますがこれから秋になり夜間の外気温が下がってくると室内の暖気が流れ出してモヤモヤと惑星像を悪化させます。それを防ぐためガラス戸を閉めて撮影しなければなりません。
これを回避するためパワーメイトの専用Tリングアダプターを購入して全体の接続長を短くすることにしました。
パワーメイトの長いスリーブ部を外し、そこにTリングアダプター(星マーク)をねじ込みます。Tリングアダプターの反対側にADCをねじ込んで接続長を45mm短くできました。(下の状態)
たかが45mmですがこれで衝突しなくなるので効果絶大です。
しかもADCがスリーブ式固定からねじ込み式固定になったので剛性もアップしたわみが無くなりました。
さらに別の効果として拡大率が僅かですが大きくなります。
下の図はテレビュージャパンのHPに掲載されている図の一部で、ピンク色の線が2.5×パワーメイトのセンサー面距離と拡大率の関係を示したグラフです。
通常のバローレンズはセンサー面までの距離が長くなると拡大率が大きくなるのですが2.5×パワーメイトでは逆に小さくなるのです。その割合をグラフから読むと100mmで-0.3倍。
今回CMOSセンサー面までの距離が45mm短くなったことで拡大率が0.135倍大きくなります。
焦点距離にすると 2700mm×0.135=364.5mm 長くなります。
現在の合成焦点距離が5800mmほどなので6165mmくらいになる計算でその分撮影される惑星が大きく写るようになります。
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