De-lotation時の衛星処理機能が追加されたこと
木星撮影は連続撮影した複数のショットを使いWinJUPOSというソフトのDe-rotationという機能を使って重ね合わせたものをRegiStaxで強調処理しています。
De-rotation機能は木星(惑星)撮影時刻ごとの自転による表面模様のずれをその連続した撮影時間の中央時刻に合わせて回転解除してくれます。しかし木星(惑星)近辺に写っている衛星については何もしないので衛星は横に伸びた像となっていました。
今回2022/07/18にバージョンアップされたVer12.1.0からDe-rotation機能に
"Correction of the planetary moons outside the planetary disc"
というオプションが追加されていました。
Googleさんに翻訳を依頼すると
「惑星円盤外の惑星衛星の修正」
という回りくどい日本語を示してくれました。
ひょっとすると木星(惑星)近辺に写っている衛星も回転解除のようなことをしてくれるのかと思い試してみました。
下はこれまで通りの処理結果
これは60秒間撮影した1ショットを6枚使用してDe-rotationしたもので右下に伸びているのがエウロパの6分間の移動した姿で、今回話題にしている「惑星円盤外の惑星衛星 」です。
上と同じデータを使用して画像の回転解除の画面の中にある「オプション」を開き
「惑星系円盤の外にある惑星系衛星の補正」(これもくどい)にチェック。
回折ぼかしの大きさを衛星のサイズを測って入力
数パターンサイズを変えて実行し、一番好結果だったのが下
おおッ!、エウロパが1ショット撮影のように丸くなった!!。
エウロパは木星4大衛星の中で一番小さく巡洋艦クラスの砲では単なる円盤像ですが見た目が良くなりました。
模様が写りそうなガニメデが近くにあれば映えるんじゃないでしょうか。
木星師匠の中には衛星だけ別処理してから合成する苦労もされているようなので朗報では?
衛星の位置は1ショット目の位置になるようです。
大きさの異なる複数の衛星(ガニメデ対イオ、エウロパ)が同時に写っている場合はどちらかのサイズしか指定できないので(この場合、僕はガニメデ優先)サイズのずれた衛星はちょっと横に伸びる可能性があります。
また、衛星の周囲にかすかな光の環の輪郭が残ります。
というわけで「惑星円盤外の惑星衛星の修正」オプションの働きが分かりました。名称は「惑星像外の衛星位置補正」とかで良いんじゃないでしょうか。
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