ビュルクを見る
5月27日夜と6月8日未明の月面で死の湖あたりを撮影していましたが、月の首振り運動による見え方の違いが大きかったので並べてみます。
上:5月27日19時06分 D=180mm、F=2700mm、Neptune-C II 直焦点
下:6月08日02時46分 同上
月の首振りにより緯度方向で3度、経度方向で13度こちら側にい向いて6月8日の方が月の北東側を見やすくなっています。
さらに月との距離も36000kmほど近づいているのでほぼ1割大きく見えています。8日の方が気流が悪いので少しボケた感じですが角度が良くなり距離が近づいた分良く見えています。
死の湖は直径151kmほどで衝突クレーターが溶岩に埋められてできたもので右側の壁は溶岩に埋没してしまっています。何でこんな名前なんでしょうか。
湖の中にあるクレーターが直径40kmのビュルク。ビュルクの左側にはいく筋かの溝や谷が見られます。
ビュルクという名称は、1819年の掩蔽現象中にアンタレスの伴星を発見したオーストリアの天文学者ヨハン・トビアス・ビュルクから来ているそうです。
アンタレス主星は1.0等(変光星)、伴星は5.4等で主星の西側2.5秒の位置にあります。
明るさと7インチ望遠鏡の分解能からしたら楽勝で見えそうなのですが天文年鑑には主星の明るさと近さから見えないと書かれています。
今年9月21日の夕方アンタレスの掩蔽があります。このとき主星より7秒先に伴星が月から出現してきます。この7秒間だけビュルクが観測した伴星を見ることができるようです。
今から楽しみです。ただ、見える方向が南西高度18度くらいなのでひょっとすると南西方向のマンションに掩蔽されているかもしれません。
| 固定リンク | 0
コメント