赤緯軸の歯車かみ合わせを調整する
赤道儀は極軸を合わせてこそ性能を発揮する架台です。
でも北極星が見えないベランダに赤道儀を設置しても極軸合わせのための極軸望遠鏡は宝の持ち腐れで北極星を使った極軸合わせはできません。
現在は望遠鏡コントロール用のSynScanProソフトの極軸アライメント機能を使って6cm屈折を載せて高度だけは良く合わせてあります。
でも7インチ鏡筒ではベランダが狭すぎて望遠鏡が手すりと衝突してしまうためアライメント機能は使用禁止。なので床に子午線を引いて目分量で方位を決めて設置しているので方位方向は必ずずれてます。
木星のずれる方向を見て架台を回転させて微調整はしますが拡大撮影ではズレも拡大されます。画面内で木星が南か北にどんどんずれてしまうので撮影中SynScanProで望遠鏡の向きを微調整し続けるわけです。
木星撮影中の画面のイメージ
ディスク容量を節約するためROIは768×768ピクセルに絞って撮影。それでも1分間4000フレーム撮影すると4.4GBという大きなファイルになります。
衝の前後では木星の極直径で470ピクセルくらいの大きさになるので中央に入れても上下の余裕は150ピクセル程度しかありません。極軸のずれが大きいとあっという間にはみ出しそうになるので上ボタンや下ボタンで中央に留めるよう操作します。
この時操作ボタンを押してから反応し始めるまで15秒くらいもがかかっていました。早いモードにすればすぐ動きますが狭い視野なので勢い余って反対側にはみ出す可能性があります。
微調整モードでもすぐ反応するようにモーターと赤道儀の赤緯軸歯車のかみ合わせを調整してみることにしました。
カバーを開いてみた赤緯軸のギヤの様子
この赤道儀はモーターが外付けなのでいじくることができます。
右の小さい歯車がモーター軸で真ん中の大きな歯車で減速してトルクを稼ぎ左の真鍮?の赤緯軸の歯車に動力を伝えています。
モーターと減速の歯車は関係ないので手は出さず減速歯車と赤緯軸歯車のかみ合わせをきつめに調整しました。
噛み合わせ部の拡大
遊びが無いとキツキツで回転が重くなりモーターに負担をかけ歯車が摩耗してしまいます。遊びが大きいと遊びの分空転してから回転が伝わるので反応が鈍くなります。微調整モードで3秒くらいで反応し始めるくらいに詰めておきました。
調整したいところはもう一か所あって、赤緯軸の歯車が回って最終的にはウォームギヤで赤緯体を回転させています。そこにも遊びがあるはずなのですが手が出せません。
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