お泊りツーリング

2020年12月31日 (木)

雨が降る前に新大阪駅へ

2020年も終わるので長らく放置してありました2018年ゴールデンウィークの紀伊半島ツーリングを締めくくっておきます。
【放置理由】
しばらく更新を停止していた2018年の年末、時間ができたので「有田でみかんの香りに包まれる 」までを投稿後、この日の記事まで書き上げてアップしようとしたところ失敗して消失。失意のうちに記憶に残っている部分で再作成してアップしたところまたも失敗して消失。翌日は自転車で帰省なのであきらめてフテ寝。
年を越して帰省先から戻ってきたら人が変わったように「なんかなぁ~」のような気分になり、そのままになったのでした。「なんかなぁ~」となった理由は思い出せません。
で、今年の夏から更新を再開しましたが星見のことばっかり。秋には鎖骨骨折で2か月自転車で走れない状態となって何やら染み出してくるものがありやっと書き上げる気になったわけです。

2018年5月2日(水)
5:00起床。
5日前の天気予報は珍しくぶれることがありませんでした。天気は雨になる前のどんより曇りで薄暗く、南寄りのぬるい風が吹いています。
今日は紀伊半島ツーリング最終日。雨となる前に新大阪駅まで走って新幹線で帰るのです。
昨日のうちに大阪国際YHの玄関が開く前の非常出口からの出方を教えてもらっていたので、着替えたらさっさと出発です。雨も心配ですが平日の大阪市内中心部を通過することになるので交通量の少ないうちに駆け抜けなければなりません。

5:30大阪国際YH出発~府204~R26~谷町筋~天満橋~天神橋筋~長柄橋~淀川沿い~R423~7:10新大阪駅着
Map20180502_01
梅田あたりでちょっと迷ったものの、追い風に助けられて順調に走行できました。
昔、出張で来ていた谷町あたりに寄り道。当時は辛かったけどどこか懐かしい。当時の大阪のお客さんが「大阪のまちは『筋』と『通り』で碁盤状になってんねん。南北の道をスジ、東西の道をトオリっちゅうねん。これ知っとったら迷わへんで」と教えてくれたことを思い出しました。
走行中にドライバーから関西弁で「何しとんねん、ぼけー」などと怒鳴られることを恐れていましたが何事もなく。
広い通りで自転車のオッチャンがふら~っと赤信号の横断歩道を渡っていく大阪らしいところも見ることができました。

新大阪駅まで 走行時間:1h18m、距離:28.0km

新大阪駅ではバス乗り場近くで自転車を解体して輪行袋へ。
新大阪からは始発の「のぞみ」がいっぱいあるので自由席の最後尾席を確保。
7:56新大阪発→10:11新横浜駅着

10:40新横浜駅出発~鶴見川CR~県14~県2~丸子橋~多摩川CRで12:10帰宅。
新横浜から 走行時間:1h14m、距離:26.0km

これで紀伊半島ツーリングは終了です。
ツーリング中パンクやメカトラブルもなく走行に専念できました。日本一大きな半島である紀伊半島はその海岸線沿いを走るだけでも十分な満足感の得られるコースでした。
総走行距離:771.1km、走行時間:37h04m


現在の新型コロナ流行の状況から思えば、なんて自由でのびのびと旅ができていたことでしょうか。
失ってから初めて気づくとはこのことなんですね。今から思えばこの年の連休はあと4日あったわけで、YHに連泊して雨をやり過ごしもうちょっと回ってくればよかった。
あの頃を再び、絶対取り戻したいと願う今日この頃です。

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2018年12月28日 (金)

有田でみかんの香りに包まれる

5月1日(火)
4:40起床。快晴です。宿は素泊まりだし、今日も長距離になるのでさっさと出発します。
Map20180501_01今日のコース
明日の雨に備えて紀伊半島の西海岸をひたすら北上します。今夜の宿は昨晩手配済みなので余裕なのですが、夕食が18時から1時間という制約があるためそれに間に合うよう走ります。



5:20白浜出発~県34~県31~田辺~R42~6:20みなべ(22.1km)~R42~7:40御坊(47.1km)~由良~R24~8:40水越峠(63.9km)~県23~湯浅~県20~9:40有田(82.2km)
和歌山市までの御坊から由良間と由良から湯浅間に2つの峠越えがありました。水越峠が190mくらいで今日の最高地点となりました。
P50_20180501_102726_01みかんの木
湯浅に下った後R42を離れて海沿いの道を走っていると次第にみかんの花の匂いが漂うようになってきました。有田市に入ると一層濃い香につつまれました。周囲は小高い山になっており、その山肌の高いところまでみかんの木が植えられていて開花の真っ盛りなのでした。みかん星人の僕としては幸福感につつまれた時間でしたが、匂いだけというのは残念。みかん収穫の季節だったらここで一泊してしまったことでしょう。
~R42~県175~11:30和歌山駅(110.5km)
P50_20180501_115638_01紀の川を渡る
久し振りの大都市和歌山このあたりを西日本を東西に分断している大断層中央構造線が走っています。この橋を渡ると久し振りの大都市和歌山の市街地ともおわかれです。




~県752~県7~13:00田倉崎(126.9km)
P50_20180501_131355_01田倉崎
かなり進捗が良いので田倉崎に寄り道。沖に見えるのは地ノ島(右)と沖ノ島。ここは淡路島に一番近い場所なのですが淡路島は2つの島陰の向こうにあるので見ることはできず。このあたりまでが紀伊半島としての海岸線が楽しめたエリアになります。


~県65~大川峠~県65~府65
P50_20180501_134005_01大川峠120m弱
ここが紀伊半島最後の峠でした。県道はトンネルで通過しますが最後なので車は封鎖されている旧道で越えました。峠で止まってしばし静けさを楽しみます。ここから先は大阪湾に沿うことになりのんびりムードを楽しむことはできないでしょう。



P50_20180501_135404_01大阪府に入る
海沿いの県65を走っていると突然前方に大阪府の標識が現れました。県境を境に大阪府側の路面にはセンターラインが引かれています。ここからは府65となります。左は養魚場で自転車がもたれかかっているポールの上には魚のオブジェが。



~府752~府250~15:10りんくう(160.8km)~府204~16:40大阪国際YH着。
大阪に入ると海沿いなのに海は見えず市街地が続き交通量が増えます。房総半島の西海岸で富津を過ぎると工業地帯に変わるようなイメージです。幹線はつまらないので紀州街道の旧道を辿りました。
P50_20180502_053600_01大阪国際YH
予約しておいたYHは高石市の羽衣公園内にありました。直営のYHでした。部屋数も多くドミトリー形式ではありましたが平日で空いていたので僕一人で一部屋占有。ほかには米国から来た夫婦の団体がいました。18時の夕食は何とバイキング方式。今日の米国団体客のおかげでなのでした。宿泊客数に応じて夕食の形式が変わるようです。ビンボー旅人に取ってバイキングとは有り難や。一泊夕食腹一杯食べて¥4500とはありがたや。米国団体は先に引き上げていきましたがバイキングの料理はかなり残っています。僕一人ではとても食べ切れません。賄いのおばちゃんに聞いたところ19時になったら食堂は閉めて残った料理はもったいないけど廃棄なのだそうです。だけどバイキングで料理が足らなかったらそっちの方が問題になるからということで多目に用意するそうです。ホントにもったいない。
これで今回の旅もほぼ終わりです。あすは雨の降りだす前の早朝に新大阪駅まで走って新幹線で帰ることになります。
走行時間:9h09m、距離:184.5km、AV.20.1km/h

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本州最南端に立つ

4月30日(月)その3
そんなわけで、三重県熊野市の丸山の棚田鑑賞を終えて新宮川沿いに下り和歌山県新宮市で再び紀伊半島海岸線に復帰。潮岬を目指します。
熊野速玉社~R42~10:40湯川駅前休憩~串本~県41~12:10潮岬(117.2km)昼食
新宮市から串本までのR42は、これまでのような辟易とするアップダウンの繰り返しはほとんどなく一定のペースで走行できました。潮岬は串本の市街地から南に半島のように出っ張っており、起伏の多い地形でちょっと上らされました。
P50_20180430_123952_01本州最南端に立つ
2016年8月に本州最北端の大間岬に立っているので本州の南北を押さえました。最南端付近は断崖になっており残念ながら海に降りることはできません。どれくらい南かというと関東地方で言うと伊豆諸島の三宅島と八丈島の中間地点よりもちょっと南に当たります。これで今回の旅の目的は果たし、ここからは帰路になります。

P50_20180430_125025_01潮岬灯台
潮岬が本州最南端なら潮岬灯台は本州最南端の灯台ということになります。この付近には本州最南端の○○がいっぱいあるところです。本州最南端の駅、最南端の郵便局、最南端のコンビニ、最南端のラーメン屋、最南端の公衆電話、最南端のトイレ、最南端の自転車屋・・・。何でもありです。


12:40潮岬出発~県41~串本~R42~14:10すさみ(145.4km)休憩
P50_20180430_141635_01絵文字鑑賞
串本の街に戻り引き続きR42の旅です。進路はゆっくりと北寄りの成分を持ち始めます。交通量は少なく走りやすいのですが午後の疲れが出始めるとちょっとしたアップダウンも精神的に辛くなりは決めます。標高差は大したことは無いのですが何度も何度も繰り返すアップダウンは修行です。
FISHINGモリシタの文字で魚を描いています。スバラシイ。近くにある釣具屋さんらしい。気になるのはその脇にぶら下がる車のアルミホイールとそれを叩くための金槌。
P50_20180430_153025_01CRに入り込む
アップダウンの国道走りに嫌気がさした頃、海岸線沿いに走るCRを発見。こいつでちょっとのんびり走るかとそちらに乗り換えました。しばらく海岸線を走っていると急に上り坂が現れ、逃げる分岐も無いままあれよあれよとぐんぐん標高を上げる原生林の中のくねくね道に変身してしまいました。紀伊半島は一歩奥は山ばかり。道なりに進むしかなく、突然R42に出た時はホッとしました。このCRによりちょっと長いR42のトンネルを1個パスしたことになります。
~R42~県34~県214~16:20白浜駅~県31で16:50白浜の宿着。
P50_20180430_192239_01白浜の夜
白浜は太古から温泉の湧くリゾート地。近くにはパンダが生活しているアドベンチャーワールドもありますがビンボー自転車旅のおっさんが繁忙期に来るところではありません。白浜駅前の旅館では「ひとり者は泊めないよ」と軽くあしらわれ、駅の観光案内所でなんとか温泉宿を紹介してもらって夜露をしのぐことができました。僕にとっては3泊分の宿代です。火山の無い南紀にあってなぜに温泉が沸くのか。その熱源は火山のマグマではなく南から押し寄せてくるフィリピン海プレートが南海トラフで紀伊半島の下にもぐり込んだときにプレートに含まれた水がマントルで熱せられ割れ目を通って湧出してくると考えられているそうです。そんな壮大な地球のからくりを考えながら、「まんとるか・・」と一人貸し切り状態の大きな湯船のツルツルのお湯に沈んで疲れを癒したのでした。
さて、天気予報では明後日5月2日は雨の予報。明日はできるだけ新大阪駅に近い場所まで進んでおきたいところです。
走行時間:8h59m、距離:193.0km、AV.21.5km/h

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2018年5月31日 (木)

奈良県の最南端に立つ

4月30日(月)その2
丸山の棚田鑑賞を終えて紀伊半島の海岸線沿いに戻るのですが、来た道を戻るのはつまらないので引き続きR311で新宮川沿いに海岸線を目指します。
Map201804302_01三重・奈良・和歌山県境付近
R311を走って行くと三重県、奈良県、和歌山県境を通過していきます。奈良県がこんな南まで張り出していたのは意外でした。




丸山棚田~県780~県765~R311~8:00北山川の瀞大橋を渡って和歌山県入り
P50_20180430_080106_01和歌山県に入る
山北川の橋を渡り切ったら和歌山県に入りました。自転車では初の走行となります。この付近は三重県と奈良県の県境に和歌山県の飛び地が入り込んで県境が複雑になっている地域です。和歌山県に入りましたがまだ一時的なものです。



~R311~8:15奈良県入り
P50_20180430_081310_01奈良県の最南端に立つ
北山川からはなれて小さな尾根越えの峠で予想外の奈良県十津川村に入りました。日本一大きな村です。ちなみに地図をみるとここは奈良県の南端が突き出している場所で車道で行ける奈良県の最南端になります。しばし初の奈良県走行を味わいます。


~R311~R169~葛山トンネル
トンネルの中で再び和歌山県に入ります。奈良県内の走行はわずか7分間であっけなく終了したのでした。
~R169~宮井橋~R168~9:40熊野速玉神社(65.0km)
P50_20180430_083144_01三重県の最西端をながめる
北山川は流路を南に変えて新宮川と合流し熊野灘にそそぐまで三重県との県境を成しています。正面に突き出しているあたりが三重県の最西端。対岸に渡る橋はもっと下流まで行かないと渡れないため眺めるだけとなりました。このあたりから河口まで30km近くあるのですが、その間に三重県に渡れる橋は2本しかありません。

P50_20180430_093352_01三重県の最南端をながめる
R168は新宮川に沿ってほぼ平坦で快走できるのですが所々トンネルや橋が自転車通行禁止となっていて迂回させられてしまいつい愚痴が出てしまいます。新宮市街地に入る手前のトンネルも通行禁止のため旧道の越路隧道に迂回です。そのトンネルの手前から見える対岸が三重県の最南端の地なのです。対岸には県道が1本並行して走っているのですが途中で崩壊していて通行止めのため止むなく対岸から鑑賞したのでした。
P50_20180430_094939_01熊野速玉神社をみる
新宮市街地に出てようやく海岸線沿いのR42に合流。ちょっと休憩がてら熊野速玉神社に立ち寄りました。見るだけです。立ち寄って門の手前で一礼して写真を取りトイレでボトルに水を満たしてすぐに出発。次の目的地は潮岬です。

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2018年5月30日 (水)

丸山の棚田をみる

4月30日(月)
5:00起床。晴れています。昨日の走行の疲れでぐっすり眠れてすっきり目覚めました。ツーリング3日目というのがこれまでの疲労が一番出る時期ですが紀伊半島周回はまだ半分も達成していません。買い込んでおいたパンと牛乳を食べて先に進みます。
Map20180430_01今日のコース
今回の大きな目的は紀伊半島周回ですが、どうしても立ち寄りたかった場所が2か所ありました。一つが丸山の棚田。もうひとつが本州最南端潮岬です。今日はこの2か所を訪問することになります。熊野神社とか那智の滝とか熊野古道とかは今回ありません。


5:40熊野出発~R42
P50_20180430_055903_01海岸線沿い平坦路
熊野から和歌山県一宮までは七里御浜と呼ばれる長い砂浜の海岸線が続き、その海岸線に沿ってR42が走ります。鳥羽から和歌山市までの区間で約20km続く一番長い平坦路です。ここを真っ直ぐ進めば潮岬まで約75kmで到着できますが、丸山の棚田を鑑賞するためにちょっと内陸に寄り道です。


~県739~R311~風伝峠
P50_20180430_063909_01風伝峠への上り
しばらくR42の平坦路を楽しんだ後、県739に右折して内陸に侵入。R311に合流すると風伝峠に向けて緩い上りとなりました。山から吹き下ろしてくる風が思いのほか強く、大した標高ではないのですが苦戦。R311は峠をトンネルで通過します。



~県40~6:50丸山千枚田県道展望所(22.0km)~棚田内の道
P50_20180430_070839_01眼前に広がる丸山の棚田
風伝峠のトンネルを過ぎてすぐに右に分岐する県40に入り緩い上り坂をうねうねとコーナーをクリアしていくと前方から次第にケロケロ音が大きくなってきました。そして県道の木立が途切れた場所から丸山の棚田のほぼ全景がドーンと目に飛び込んできたのでした。スッパラシイ!!。鴨川の大山千枚田よりも田の枚数も段数も標高差も圧倒しています。千枚田といいますが1000枚を超えるそうです。ケロケロ音はここで暮らすカエルの鳴き声なのです。
P50_20180430_072732_01棚田上部からの風景
県40はこのあと棚田最上部の集落に回り込んでいきます。集落からは棚田の中を下る道路が分岐しているので棚田内に降りていきます。上から見下ろしても水を張った細長い棚田が幾重にも重なって見えて圧巻です。集落の裏の谷から引いた川の水を上位の田から下位の田へまんべんなく水が落ちて満たしていくシステムです。よくぞ切り開いたものです。

P50_20180430_073702_01転がり落ちようとする巨岩
棚田のど真ん中に巨岩が鎮座していました。この角度からだといまにも道路側に転げ落ちそうです。2枚上の写真の真ん中ちょっと左にも写っています。棚田を切り開いたときこの巨岩は取り除くことが出来なかったんでしょうね。



P50_20180430_073756_01土地が傾斜しているので広い田にしようとすると段差が大きくなり、田を支える下側に大きな石垣を組まなくてはなりません。そのため幅を狭くして段差を小さくして支え側に労力をかけない工夫をしたのでしょう。故に小さな田が並ぶ景観となっています。1地時間ほどをかけてのんびり下りながら棚田を鑑賞したのでした。見に来る価値のある場所でした。


棚田の最下部まで下って丸山棚田鑑賞は終わりを告げました。まだ時刻は8時前。お昼くらいに潮岬到着を目指します。

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2018年5月23日 (水)

熊野市に向かう

4月29日(日)2日目その2
お昼に尾鷲に到着し、駅前の食堂で親子丼大盛りをガッツリ食べて出発しようと店のオヤジに勘定を払うと、これからどこに行くのか地元の言葉で話しかけてきました。これから熊野市に向かうのだと言うと、オヤジは道を教えてくれているようなのですが言葉の半分も分かりませんでした。とりあえずありがとうとお礼を述べて食堂をあとにします。まずは尾鷲から九鬼までひと山越します。R311を使うとトンネルで楽が出来ますが当初の計画では自分に厳しく県778で海側の峠越えルートを計画していました。
12:40尾鷲出発~県778~13:50R311交点(128.5km)~R311
P50_20180429_132619_01尾鷲から高度を上げていく県道778
市街地からしばらくは海岸線沿いを鉄道と並行して走っていましたが大曾根浦駅を過ぎてしばらく行くと上りが始まりました。海のすぐそばなのに際限なく続く上り。県道とはいえ林道並みで車の通りはなく果てしないクネクネ。



P50_20180429_132952_01県道778
標高が300m近くなると坂も緩くなり少しペースが上がりました。上りが始まってからR311交点までは全くの無人地帯で人工物はアスファルトとガードレールと標識だけです。こんな所でコケてメカトラブルなんかあったら大変です。道路脇の崖は大きなシダがびっしり群生しています。尾鷲からR311交点までの県道778は約17km。通過に70分かかりました。

Map201804291_01プロフィール
GPSロガーから標高を抽出したものです。今日の志摩から熊野のルートで繰り返されたアップダウンを示しています。県道778が一番高かったわけですが、一つ岬の尾根を越えて下り始めた先に次の岬の上りが見えてしまった時の方が精神的にはきついのです。

P50_20180429_144847_01木造校舎をみる
ただひたすらにペダルを回して現れてくる上り坂をクリアし、一瞬の下りをノーブレーキで精神を開放し次の上りと戦う。たまにトンネルで一回休みのご褒美が来るがいつまで続くのか。道の厳しさなど知らぬ気に海の風景はひたすらにキレイ。そして入江となった集落の中にはすでに廃校となってしまった立派な2階建て木造校舎。

14:30三木里(141.3km)~15:10熊野市に入る(152.4km)~15:50新鹿(165.2km)~大泊~R42~鬼ヶ城歩道トンネル
P50_20180429_163135_01自転車通行禁止
大泊りでR311はR42に合流して熊野市街に向かいます。その最後の鬼ヶ城隧道は自転車通行禁止なのでした。トンネル手前にこの案内がありますが、気付かずにトンネル直前で通行禁止標識にぶち当たることになります。



P50_20180429_163501_01鬼ヶ城歩道トンネル
案内板に従って歩道に上がり歩道橋を渡って鬼ヶ城歩道トンネルを通過します。このトンネルは熊野市街からの一方通行の車が通ります。車は国道だけ通せばいいのに歩道トンネルとは名ばかり。でもこのトンネルが無かったら自転車での紀伊半島海岸線沿いツーリングは断たれるわけです。


~16:40熊野市駅(175.5km)~獅子岩を見る
P50_20180429_164922_01獅子岩
熊野市駅前を通過して宿に向かいます。海岸線沿いのR42に合流した先に獅子岩という奇岩があります。久しぶりに見る広い砂浜も新鮮です。今回の旅用に購入したツーリングマップル2018関西版の表紙にもなっていました。
そして今日の宿はこの獅子岩から目と鼻の先なのでした。


~16:50熊野市青年の家YH着
GW前半の3連休の中日だというのに4人部屋を個室使用でした。何といっても宿泊代が2280円は自転車旅でも安すぎます。2日目なので洗濯をしましたが洗濯機もタダで利用できます。スバラシイ。
走行時間:9h13m、距離:176.5km、AV.19.1km/h

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2018年5月16日 (水)

尾鷲市に向かう

4月29日(日)2日目
4:50起床。晴れていますが何となく靄がかかっています。海沿いである割には気温が下がっていてヒンヤリ感じます。同室者を起こさぬようこっそりと部屋を抜け出して出発準備。
Map20180429_01今日のコース
志摩半島の南側リアス式海岸沿いを熊野市まで走ります。起伏に富む海岸線コースです。上っては下りの繰り返しを覚悟。まずは午前中で尾鷲までの行程を消化できれば熊野までは余裕でしょう。



5:20出発~県61~磯部~県16~R260~南伊勢町~小方竃から林道寺倉線~行き止まりでR260まで戻る
P50_20180429_060058_01霧に包まれる
出発してしばらく走り近鉄線志摩磯部駅近くのコンビニで朝食。そこから県16で西に向かうとたちまち濃い霧につつまれました。両側に田んぼが広がっていてカエルの声だけ響いてきて50m先も見えないくらいの濃霧で、走行しているうちにウィンドブレーカーもしっとり。南伊勢町の海岸線に出る頃には霧の領域から脱して入り組んだ海岸線のアップダウンとの戦いが始まりました。

P50_20180429_084527_01林道寺倉線は行き止まりだった
ずっとR260で何度かの峠とトンネルをクリアしてきて少し飽きて来たので小方竃という所から入江沿いに寄り道してみました。林道寺倉線に入って100mくらいの峠をこえて海岸に下り切ったところで林道は舗装が終わり荒れたダートになっていました。どうもこの先進んでもR260に戻らないようなので泣く泣く来た道を引き返しました。林道入口から往復で11kmと高度差200mのロス。この先続くアップダウンを考えると国道県道以外には踏み込まないことを心に誓ったのでした。
~R260~栃木竃~旧道~R260~10:20紀伊長島駅(84.3km)~R42~11:50尾鷲駅(111.3km)昼食
P50_20180429_092409_01ニラハマ展望所
高いところまで上らされると入り組んだ湾の景色が広がります。キツイけどきれいな風景。そして再び海岸線まで一気の急降下。湾に浮かぶ四角い枠は養殖生簀。四角い台は釣り客用の筏のようです。漁船が釣り人を連れて来て下ろして引き返して行きました。


P50_20180429_094207_01ときにはトンネル
旧道は峠越えですが国道はある程度まで上るとトンネルで通過となります。自転車で国道トンネル通過はストレスなのですが、今日に限ってはラッキーと感じてしまいます。交通量も少なく苦になりませんでした。



P50_20180429_111831_01紀北町立上里小学校
2階建て木造校舎に見えたのでちょっと戻って撮影。白くて広いグラウンドときれいな2階建て校舎。





P50_20180429_115007_01尾鷲駅到着
お昼前になんとか尾鷲駅まで到着。途中行き止まりでロスしたものの挽回してほぼ予定通り。後半戦に備えて今日は昼をガッツリ食べるため駅前の食堂に入ってしばし休憩。

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2018年5月14日 (月)

名古屋から志摩まで

何かと忙しく、なかなか筆がすすみませんが、こんなペースでアップしていきます。
4月28日(土)その2
朝早くに名古屋駅に着いたおかげでギャラリーの少ないうちに自転車をさっと組み上げ7:40に名古屋駅前を出発しました。
Map20180428_01今日のコース
名古屋駅から志摩まで伊勢湾に沿って南下します。伊勢まではひたすら平坦ですが交通量の多い区間です。鳥羽から志摩半島のアップダウン区間に入ります。伊勢までいかにストレスなく走り終盤のアップダウンに体力を温存するかがカギです。



名古屋駅から西へ~庄内川沿い~県29~県462~R1~9:00木曽川尾張大橋を渡って三重県に入る(23.6km)
P50_20180428_090551_01三重県桑名市に入る
空気がカラッとした上天気です。日差しは暑いですが風が気持ち良いのです。やや強めの西風なので名古屋市内からはしばらく向かい風との戦いでした。このあたりまで来れば国道1号線も名古屋市内のゴミゴミ感は無くなり片側一車線の湘南あたりを走る感じでマイペースで走れました。


~四日市~県103~R23~10:40鈴鹿(57.4km)~11:30津~12:00出雲川の出雲大橋を渡り松阪市(83.2km)
P50_20180428_123727_01志摩半島の山並みが見えてきた
出雲大橋上から進行方向を眺めています。行く手に志摩半島の山並みが見えてきました。もうしばらくは平坦路です。四日市あたりから進路が南をむいて良い感じの追い風となりました。鈴鹿付近では鈴鹿山脈越えの西風でちょっと煽られましたが津からは追い風で快調です。信号で止まったときじりじりとした日差しの熱さを感じるくらい。

~R42~県37~13:00伊勢市(105.5km)~県102~13:50サンアリーナ(119.1km)
P50_20180428_135900_01「であい」鑑賞
追い風でかなり進捗が良かったので伊勢市にあるサンアリーナを再訪して岡本太郎先生謹製「であい」に会いに行きました。前回ここに立ったのが2015年8月ですから3年ぶりです。相変わらず金と銀でピカピカしていました。スバラシイ!。
今回のツーリングの装備はフロントバッグとウエストバッグのみ。当初は9日間連続で走る計画だったのでサドルバッグも用意していましたが途中雨予報となったので4泊に短縮したためサドルバッグは外しました。持ち物は下着+靴下2組、夜用のTシャツ、短パン、ウインドブレーカ、工具一式(タイヤレバー、ヘキサレンチ、ニップル回し、チェーンカッター)、チューブ、畳んだ輪行袋、タオル、歯ブラシ、髭剃り、カメラ、携帯電話などなど。
~二見~R42~14:50鳥羽(133.1km)~県750~県128(パールロード)
P50_20180428_154510_01鎧崎が見える
鳥羽港を過ぎていよいよ志摩半島に入り込みます。そもそも紀伊半島を走っているのですが紀伊半島の中に志摩半島があるのです。県128号線はパールロードと呼ばれていますが、僕の経験では大概カタカナの道路は自転車には厳しいのです。その名にふさわしくこれまでの快走から鈍走に変わりました。ただし、高い所で150mほどで50m~80mほどのアップダウンを6回こなせばあとは下りでした。見晴らしの良い場所からの風景はスバラシイ。志摩半島の最東端、鎧崎の白い灯台が見えていますが縮小した写真では分かりませんね。
~16:10スペイン村近く(160.4km)~県61~16:30伊勢志摩YH着。
P50_20180428_164856_01今夜の宿
的矢湾からさらに深く入り込んだ伊雑ノ浦という入江の奥の方の海沿いにあります。周辺に食べる所や商店は無くいようで夕飯を付けておいて正解でした。ここはJYHの直営ユースホステルなのだそうでこれまで個人経営のYHに比べ大きく立派でした。なんたって部屋にテレビがあったのには驚きでした。スポーツの大会や合宿、研修などで団体の利用が多いとのこと。今日は団体客は無いので静かな夜なのでした。

今日は走行距離も普段よりは短めで追風を受けて疲労も少なく抑えることに成功。明日は熊野市までのリアス式海岸線のコースで今ツーリングの山場と見ていましたのでちょっと余裕が出来ました。朝が早かったので21時には就寝。
走行時間:7h11m、距離:163.2km、AV.22.7km/h

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2018年5月 9日 (水)

名古屋に一番早く着く新幹線

初日は名古屋まで輪行して宿を予約してある志摩まで走ります。少しでも走行時間を確保したいので名古屋に一番早く着く新幹線を調査。
昨年は自宅から東京駅まで自走後に輪行しました。その時の記録では
 04:40自宅出発→06:00東京駅八重洲口着→06:50東京駅発→08:34名古屋駅着→09:00走行開始
でしたが、新幹線にのる前に汗をかきたくないので自宅最寄り駅から輪行することにします。
今春のおばきゅう線ダイヤ改正で新宿方面始発が早くなっていたのです。
 05:06登戸→東京06:20→名古屋08:01
南武線登戸始発を使うと選択肢が広がります。
 04:56登戸 → 品川06:00 →名古屋 07:28
 04:56登戸 → 新横浜06:00 →名古屋 07:24
ということで一番早く名古屋に着ける新横浜から(料金も一番安い)の新幹線を利用することにしました。去年より名古屋着が1時間以上も早くなります。最大の問題は早起きに成功し登戸駅まで自走して輪行準備して04:56の始発に間に合うかどうかでした。

出発前日は10時過ぎには床に着き03:50起床の目覚し時計と自己暗示をかけておいたところ、目覚し時計に起こされました。
4月28日(土)1日目
03:50、起床
04:20、自宅出発
04:25、登戸駅到着。輪行準備
04:40、登戸駅ホームに立つ。余裕で間に合いました。第一関門は突破です。
05:46、新横浜駅新幹線改札通過
05:50、2号車自由席最後尾のシートと自転車格納場所を確保。第二関門突破で、もう名古屋に着いたも同然。
06:00、新横浜発車。列車はひかり号で途中小田原と静岡に停車。静岡では自由席満員となり座れない乗客が通路に立ちました。
07:24、名古屋駅着。太閤通り口から駅前に出て自転車組み立て。ここで同じ列車で来た輪行組は3人でした。一人はパニアバッグを装備して紀伊半島に向かうという若者。もう一人は明日ビワイチを走るため彦根に向かうバリバリのロード乗り。
07:40、二人と別れて名古屋駅前から紀伊半島ツーリングに出発。
起床してから4時間後です。今日は長い一日になりそうです。

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2018年5月 8日 (火)

紀伊半島周遊の旅

昨年のゴールデンウィークは名古屋まで輪行して能登半島を目指したものの宿の空きがなく、半島入口の氷見で撤退したのでした。それから一年。前年にプランした能登半島周回コースリベンジは放っておいて、反対側に突き出している日本最大の半島である紀伊半島周回を目論んだのでした。
計画の初期段階では9連休をフルに使う案で、名古屋まで輪行した後時計回りに紀伊半島の海岸線沿いを走り、和歌山市から紀ノ川を遡って奈良から三重の鳥羽に達し、フェリーで渥美半島伊良子岬に渡って自走で自宅まで戻るという長大な物でした。
その後週間予報を考慮すると5月2日から3日にかけて雨が予想されるに及んでビビり、計画を縮小し奈良へは向かわず大阪まで走って2日の雨が降る前に新幹線で帰って来るというプランに変更したのでした。
Map20180509実際走ったコース
紀伊半島にこのようなタイヤの跡を残しました。
4/28 名古屋駅→志摩市
4/29 志摩市→熊野市
4/30 熊野市→白浜町
5/01 白浜町→高石市
5/02 高石市→新大阪駅
半島とは三方向を海(水辺)に囲まれた陸地を言うので地図をみる限りは大阪名古屋を結ぶ線より南の部分を半島といっても誤りではないのでしょうが、実際走ってみると三重県鳥羽と和歌山市のライン(いちばん東西の幅があるライン)より南が半島らしい海岸線、つまり自転車に厳しい果てしなく繰り返されるアップダウン+トンネル+美しい風景の連続となるエリアでした。
今回はしいたけも昨年の教訓を生かして2日目までの宿は電話予約をしておいたのです。予約をしてしまうとどんなにヘタっても辿りつかねばならない制約を受けることになりますが、今年は2月3月の走り込みが例年になく好調なので航続力にはある程度の確信がありました。しかし3日目以降となると蓄積される疲労で未知の領域となるため宿は現地調達です。自分の体力と走力を把握しつつ雨が降るであろう5月2日午前中までに新大阪駅で自転車を畳んでいなければいけません。

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